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エロティック・ドラム・バンド(Erotic Drum Band)は、1970年代後半から1980年代初頭にかけてカナダ・モントリオールを拠点に活動したディスコ/エレクトロニック・スタジオ・プロジェクト。イタリア出身のプロデューサー/マルチ奏者であるピーター・ディ・マイロ(Peter Di Milo)を中心に結成され、マシュー・カンパノッツィ(Matthew Campanozzi)が共同プロデューサーおよびソングライターとして参加した。エグゼクティブ・プロデューサーはジョージ・ククゼラ(George Cucuzzella)が務め、のちにカナダ屈指のダンス・ミュージック・レーベルへと成長するユニディスク(Unidisc)の記念すべきカタログ第1弾(ULP-01)アーティストとして知られる。
1978年に発表されたデビュー・アルバム『Action '78』は、アメリカでは名門ダンス・インディのプリズム・レコード(Prism Records)からライセンスされ、収録曲にちなんで『Plug Me To Death』のタイトルでも流通した。同作からは「Action '78」「Love Disco Style」「Plug Me To Death」「Jerky Rythm」といった長尺のクラブ・トラックがアンダーグラウンドのDJプールやフロアで大ヒットを記録した。1980年にはセカンド・アルバム『Touch Me Where It's Hot』を発表。「Pop Pop Shoo Wah」や「Sweet Seduction」など、電子音とコズミックなシンセ・ワークを前面に押し出したブギー/エレクトロ・ディスコを展開した。
ユニット名が示す通り、執拗なまでに反復される電子ドラムやコンガ、ボンゴなどの打楽器群が前面に押し出された、パーカッシブかつトライバルなグルーヴが最大の特徴である。コズミックなシンセサイザーのアルペジオと官能的なボイス・エフェクトが重なり合うサウンドは、商業的なポップ・ディスコとは一線を画すアフロ・コズミック的、サイケデリックな陶酔感を生み出し、ハイエナジー前夜のカナディアン・ディスコの黎明期を象徴している。
エロティック・ドラム・バンドの機能美あふれるサウンドは、ニューヨークのクラブ・シーンにおいて熱烈な支持を獲得した。デヴィッド・マンキューソのザ・ロフトやラリー・レヴァンのパラダイス・ガラージを通じて「ガラージ・クラシック」として定着。特に「Action '78」の不気味な笑い声と強烈なドラム・ブレイクは、トッド・テリー(Todd Terry)ら黎明期のハウス・プロデューサーたちにサンプリングされ、シカゴ・ハウスやニューヨーク・ハウスの重要ソースとなった。さらにDJハーヴィー(DJ Harvey)をはじめとする世界中のトップDJたちによって長年にわたりプレイされ、現在もダンス・ミュージック史におけるカルト・クラシックとして高く評価されている。