Vinyl Record Reviews
竹内まりやは、1955年3月20日に島根県出雲市で生まれた日本のシンガー・ソングライターだ。ジャンルはロック、ポップ、ファンク/ソウルにまたがり、ポップ・ロック、ファンク、ソウル、バラード、シティ・ポップの要素を持つ作品を発表してきた。
実家は1877年創業の出雲の旅館「竹野屋」で、慶應義塾大学では英米文学を専攻していた。学生時代から音楽サークルで活動していたことも、後の音楽活動につながっている。
1978年11月に、シングル「戻っておいで・私の時間」とアルバム『BEGINNING』でRCAからデビューした。1979年には複数の新人賞を受け、「SEPTEMBER」や「不思議なピーチパイ」などの楽曲で注目を集めた。
1981年までに5枚のアルバムを発表したあと、歌手活動はいったん休止している。この時期にも、表舞台から離れながら楽曲提供は続けていた。
1982年4月、シンガー・ソングライターの山下達郎と結婚した。休業中も中森明菜や薬師丸ひろ子らに楽曲を提供している。
1984年には、山下達郎が移籍したMoon Recordsから、山下のプロデュースによる復帰作『VARIETY』を発表した。この作品は、竹内まりや自身が全曲の作詞作曲を手がけた初のアルバムで、オリコンLPチャート1位を記録している。
1987年の『REQUEST』、1994年のベスト・アルバム『Impressions』も大きなヒットになった。2001年以降のアルバムは、続けてオリコン1位を記録している。
2024年のアルバム『Precious Days』もオリコン1位を獲得しており、長くアルバム単位で支持を集めていることがわかる。
竹内まりやの楽曲は、ポップスを軸にしながら、ロック、ファンク、ソウル、バラード、シティ・ポップの要素を取り入れている。メロディーのはっきりした曲、リズムを前に出した曲、ゆるやかに聴かせるバラードなど、曲ごとの振れ幅がある。
『VARIETY』収録の「プラスティック・ラヴ」は、1985年にシングル・カットされたあと、数十年後にYouTubeで再生数が伸び、海外でも広く聴かれるようになった。21世紀のシティ・ポップ再評価の流れの中で、この曲がきっかけの一つになった。
竹内まりやは、自身の歌唱だけでなく作曲家・作詞家としても活動してきた。休業期間中に他の歌手へ楽曲を提供していたことや、復帰後に自作曲中心のアルバムを発表してきたことから、制作面の比重も大きいアーティストとして見られている。
日本国内のポップス史の中では、80年代のヒット曲、90年代以降のベスト盤の強さ、そして「プラスティック・ラヴ」の再評価が並んで語られることが多い。
公式サイトや各種プロフィールでも確認できる通り、竹内まりやは長い活動歴の中で、歌手、ソングライター、アルバム・アーティストとして存在感を保ってきた。ヒット曲だけでなく、曲提供や再評価の広がりも含めて追っていくと、活動の流れが見えやすい。