Vinyl Record Reviews
The Jacksonsは、アメリカ・インディアナ州ゲーリー出身のジャクソン兄弟によるグループだ。もともとはJackson 5として活動していたが、1975年にMotownを離れ、CBS傘下のEpic Recordsへ移籍した際に現在の名前を名乗るようになった。ジャクソン5の名前はMotownが保有していたため、改名が必要になった。
メンバーは、マイケル、ジャッキー、ティト、マーロン、ランディの5人編成が基本で、移籍前はジャーメインが参加していた。父ジョセフ・ジャクソンの管理のもとで活動を続け、ファミリー・グループとして長く存在感を保った。
Epic移籍後の初期作品は、フィラデルフィア・ソウルの流れを受けた内容になっている。最初の2作『The Jacksons』(1976年) と『Goin' Places』(1977年) は、ギャンブル&ハフが手がけ、Philadelphia International経由でリリースされた。
この時期は、Motown時代のモータウン・サウンドとは少し違う方向に進み、よりフィラデルフィア・ソウル寄りのアレンジが前面に出ている。『Goin' Places』は商業的には振るわなかったが、次の段階への準備期間として見られることが多い。
1978年の『Destiny』で流れが変わる。ここでは兄弟自身が制作を主導し、楽曲の方向性にもグループの意思がはっきり出ている。シングル「Shake Your Body (Down to the Ground)」は100万枚以上を売り上げ、Epic時代の最大のヒットになった。
この作品では、ソウルやディスコの要素を土台にしながら、ダンス向けのリズムやコーラスワークが前に出ている。ジャクソン5時代から続く歌のまとまりに、70年代後半らしいダンス・ミュージックの感覚が重なっている。
1980年の『Triumph』からは「Can You Feel It」「This Place Hotel」などのヒットが生まれた。アルバムは100万枚を売り上げている。この頃のThe Jacksonsは、グループとしての機能を保ちながら、より大きなスケールのポップ/R&Bを作る方向に進んでいた。
1984年の『Victory』は、この時期で最も売れたアルバムとされる。マイケル・ジャクソンとミック・ジャガーのデュエット「State of Shock」を収録し、同年には大規模な「Victory Tour」も行われた。グループ活動と個々のメンバーの知名度が強く結びついた時期だ。
The Jacksonsの音楽は、Funk / Soulを軸にしながら、Discoの要素も取り込んでいる。特にEpic移籍後は、以下のような特徴が目立つ。
ジャクソン5時代のポップなメロディ感を残しつつ、70年代後半から80年代前半のR&Bやディスコの文脈に接続しているところが特徴として挙げやすい。
1975年の移籍にあたっては、ジャーメインがMotownに残り、代わって末弟ランディが加入した。これは家族関係とレーベル契約がそのままメンバー構成に影響した例として知られている。
その後も、マイケルのソロ活動が大きくなる一方で、The Jacksonsとしての作品も継続された。1989年の『2300 Jackson Street』は評価が振るわず、グループはEpicとの契約を終えている。
The Jacksonsは、ジャクソン5としての成功を引き継ぎながら、レーベル移籍後に新しい体制で再出発したグループだ。ソウル、ディスコ、ファンクを横断する作りは、70年代末から80年代前半のR&Bの流れの中で重要な位置を占めている。
1997年にはジャクソン5としてロックの殿堂入りを果たしている。現在は公式サイトやSNS、ライブ情報、サンプル使用情報なども確認でき、過去の楽曲が今も参照され続けていることがわかる。