Marijata

Vinyl Record Reviews

Marijata

Marijataとは

Marijata(マリジャタ)は、1970年代のガーナで活動したアフロ・ファンク・バンドです。メンバーはKofi Addison(ドラムス)、Bob Fiscian(オルガン)、Nat Osmansu(ギター)の3人で、編成はかなりシンプルです。ジャンル表記ではFolk, World, & Country、Funk / Soulにまたがり、実際の音もファンク、ソウル、アフロビート、ハイライフの要素を含んでいます。

活動の背景

Marijataのルーツは、ガーナを代表するハイライフ・シンガー、Pat Thomasが1973年に結成したバンドSweet Beansにあります。Sweet Beansは1974年に『False Lover』を出したあと解散し、その流れをくんだメンバーがMarijataとして活動を始めたとされています。ガーナの音楽シーンの中で、ハイライフからファンクへとつながる流れの中に位置づけられるバンドです。

作品と音楽性

1976年、アクラのGapophone Recordsからデビュー・アルバム『This Is Marijata』を発表しています。収録曲には「I Walk Alone」「We Live In Peace」「No Condition Is Permanent」「Break Through」などがあり、飾り気のない生々しいアフリカン・ファンクを聴かせる内容です。バンドは当時、「新鮮さと、ロウ・ファンクの復活をもたらしたい」と語っていたと伝えられています。

同じ1976年には、Pat Thomasをボーカルに迎えた『Pat Thomas Introduces Marijata』もGapophoneからリリースされています。こちらはハイライフにレゲエ、フォーク、ファンク、ソウルを組み合わせた作品として扱われており、ガーナ音楽の重要作のひとつに数えられています。

Marijataのサウンドの特徴

  • 編成はドラム、オルガン、ギターの3人
  • 演奏は必要最小限の形でまとまっている
  • ハイライフの流れを残しながら、ファンク色を前に出している
  • ソウルやアフロビートの要素も含まれている
  • 『This Is Marijata』では、録音の生っぽさがそのまま出ている

再評価と再発

MarijataはのちにコレクターやDJの間で高く評価され、『This Is Marijata』のオリジナル盤は高値で取引されるようになりました。レコード市場では「聖杯」と呼ばれることもあるようです。近年は英Mr Bongoが『This Is Marijata』と『Pat Thomas Introduces Marijata』をアナログ盤で再発しています。『This Is Marijata』については、Gapophone創設者George Prahから正式なライセンスを受けた再発とされています。

70年代西アフリカのファンクを探すとき、Marijataは外せない名前として扱われています。ガーナのハイライフの文脈と、当時のファンク/ソウルの感覚がそのまま残るバンドとして、今も掘り直されている存在です。

toast