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Orlann Divoは、ブラジルの歌手、作曲家、パーカッショニストだ。1937年8月5日にサンタカタリーナ州イタジャイで生まれ、2017年2月8日にリオデジャネイロで亡くなった。名義はOrlann Divoのほか、Orlandivoとしても活動している。
9歳のときに家族とともにリオデジャネイロへ移り、そこで音楽活動を広げた。ジャズ、ファンク/ソウル、ラテンの要素を取り込みながら、サンバを軸にした作品を残している。
Orlann Divoを語るうえで外せないのが、サンバにジャズ、ボサノヴァ、ラテンのリズムを混ぜたサブジャンル「サンバランソ(sambalanço)」だ。彼はこの流れを代表する存在として知られ、「サンバランソの王」と呼ばれた。
1961年から62年にかけては、オルガン奏者Ed Lincolnのグループで専属シンガーを務め、ここで人気を高めた。1962年にはMusidiscからファーストLP『A Chave do Sucesso』を発表している。タイトルは、鍵束をパーカッションのように鳴らす彼の持ち味に由来する。
Orlann Divoの楽曲は、踊れるサンバの感覚を土台にしながら、ジャズやラテンのリズムが入ってくるのが特徴だ。ジャンル表記でもFunk、Bossa Nova、Samba、MPB、Forróが並んでいて、実際にそのあたりを横断する活動をしていたことがわかる。
代表曲には「Tamanco no Samba」「Bolinha de Sabão」「Samba Toff」「Onde Anda o Meu Amor」などがある。これらはDóris Monteiro、Wilson Simonal、Claudette Soares、João Donato、Elza Soares、Ângela Mariaらにも歌われた。
また、キャリア初期のJorge Benにも影響を与えたとされている。ブラジル音楽の中で、サンバとファンク、ソウル寄りの感覚がつながっていく流れの中に、Orlann Divoの存在がある。
1974年にはArnaud Rodriguesと共作した「Vô Batê Pá Tu」があり、これはBaiano e os Novos Caetanosに録音され、ヨーロッパでもヒットした。作曲家としても、他のアーティストに楽曲が広がっていったことがわかる。
1977年にはCopacabanaからアルバム『Orlandivo』を発表した。この作品にはJoão Donatoや、AzymuthのドラマーであるIvan Contiも参加している。ただ、当時のブラジルではディスコやファンクが目立ち、ボサノヴァ期も一区切りを迎えていたため、このアルバムは当時あまり注目されなかった。
その後、世界のレコード・ディガーたちに再発見され、リリースから25年後にKindred Spiritsから正式に再発された。
Orlann Divoは、その後も活動を続け、12人編成のバンドIpanema Danceを結成した。2006年にはHenrique Cazesのプロデュースで、代表曲を再解釈したCD『Sambaflex』を発表している。
こうした流れを見ると、彼の音楽は一時代の流行だけで終わらず、後の世代や再発見の文脈でも扱われてきたことが確認できる。
まずはこの3作から入ると、Orlann Divoのサンバランソ的な感覚や、リズムの組み立て方が追いやすい。ブラジル音楽の中でも、サンバを踊れる形で押し出した人物として覚えておきたい存在だ。