Quatermass

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Quatermass

Quatermassとは

Quatermass(クォーターマス)は、1969年にロンドンで結成されたイギリスのハード・プログレッシヴ・ロック・トリオである。バンド名は1950年代にBBCで放映され社会現象となった名作SFテレビドラマの主人公「クォーターマス教授」に由来する。ギタリストを配さず、ハモンド・オルガンを中心に据えたキーボード主導のパワー・トリオ編成で、1970年代初頭の英国ロック・シーンに強烈な爪痕を残した。

結成メンバーとキャリア

メンバーは、かつてザ・マージービーツやエピソード・シックスで活動した実力派ベーシスト兼ボーカリストのジョン・ガスタフソン(John Gustafson)、若きリッチー・ブラックモアとともにジ・アウトローズに在籍しエピソード・シックスでも叩いたドラマーのミック・アンダーウッド(Mick Underwood)、そしてクラシックの素養を持ち後にブランドXへの参加や高名な映画音楽家として大成するキーボーディストのJ・ピーター・ロビンソン(J. Peter Robinson)の3人である。

卓越した演奏力と独自の編成を武器に、EMI傘下の先鋭プログレッシヴ・レーベルHarvest Recordsと契約を果たした。

唯一のアルバム『Quatermass』

1970年5月に発表された唯一のスタジオ・アルバム『Quatermass』は、ヒプノシス(Hipgnosis)が手掛けた、近未来の高層ビル街を怪鳥が旋回する印象的なアートワークとともに知られる。ザ・ナイスやエマーソン・レイク&パーマー、アトミック・ルースターらと並び称されるキーボード主導の重厚なアンサンブルを展開し、ガスタフソンのソウルフルでシャウトを交えた力強いボーカルが楽曲を牽引する。

アルバムの代表曲「Up On The Ground」や「Post War, Saturday Echo」におけるアグレッシブなオルガン・リフに加え、ロビンソンがスコアを書き下ろした大規模な弦楽オーケストラを導入した「Laughin' Tackle」など、プログレッシヴ・ロックならではのクラシカルな構築美とハード・ロックの疾走感が高次元で融合している。

「Black Sheep of the Family」とリッチー・ブラックモア

本作に収録されたスティーヴ・ハモンド作の楽曲「Black Sheep of the Family」は、ロック史において極めて重要な逸話を持つ。ディープ・パープルのギタリストであったリッチー・ブラックモアがこの曲を非常に気に入り、アルバム『Stormbringer』でカバーすることを提案したが、他のメンバーから拒絶された。これを決定打としてブラックモアはバンド脱退を決意し、新バンド「レインボー(Rainbow)」を結成。ロニー・ジェイムス・ディオとともに1975年のデビュー作『Ritchie Blackmore's Rainbow』のオープニング・ナンバーとしてこの曲を録音した。

解散とメンバーのその後

クォーターマスは高い評価を受けながらも商業的ブレイクには恵まれず、1971年初頭に惜しまれつつ解散した。しかし解散後、ガスタフソンはロキシー・ミュージックやイアン・ギラン・バンドで活躍し、アンダーウッドはギランへ合流、ロビンソンは映画音楽界で数多くのヒット作を手掛けるなど、メンバーそれぞれが英国音楽界の中核を担った。彼らが短期間に残した唯一のアルバムは、現在も70年代初期ブリティッシュ・ハード/プログレッシヴ・ロックの伝説的マスターピースとして讃えられている。

ジャンル・スタイル

Rock Art Rock Blues Rock Prog Rock Symphonic Rock
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