The Family

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The Familyとは

The Family(ザ・ファミリー)は、1985年にアメリカ・ミネアポリスで結成されたファンク/ソウル/R&Bバンド。プリンス(Prince)が世界的大ヒット作『Purple Rain』を経て立ち上げた自身の新レーベル「ペイズリー・パーク・レコーズ(Paisley Park Records)」の記念すべきカタログ第1弾アーティストとして世に送り出された、プリンス・ファミリー屈指の伝説的プロジェクトである。

結成の背景と豪華なラインナップ

結成の契機となったのは、映画『Purple Rain』でプリンスのライバル役としてブレイクしたザ・タイム(The Time)から、フロントマンのモーリス・デイとギタリストのジェシー・ジョンソンがソロ転向のため脱退したことだった。プリンスは残されたメンバーであるジェリービーン・ジョンソン(ドラムス)とジェローム・ベントン(パーカッション)を軸に新バンドの構想をスタートさせる。

リード・ボーカルには、ザ・タイムにキーボーディストとして参加していたミネアポリスの名門音楽一家出身の俊英ポール・ピーターソン(Paul "St. Paul" Peterson)を大抜擢。さらにザ・レヴォリューションのギタリストであるウェンディ・メルヴォインの双子の妹であり、当時プリンスの婚約者/最大のミューズであったスザンナ・メルヴォイン(Susannah Melvoin)をヴォーカルに迎えた。また、ジャズに精通したサックス/フルート奏者エリック・リーズ(Eric Leeds)を引き入れたことで、従来のファンクの枠組みを超えた洗練されたアンサンブルが完成した。

唯一のアルバム『The Family』と「Nothing Compares 2 U」

1985年、ペイズリー・パーク・レコーズの記念すべき初リリース作品としてアルバム『The Family』を発表。プリンス自身がほぼ全曲の作詞・作曲と大半の楽器演奏を手掛け、名匠クレア・フィッシャー(Clare Fischer)による壮麗なオーケストラ・アレンジを融合させた本作は、ミネアポリス・サウンドのひとつの極致を示した。

シングル・ヒットした「The Screams of Passion」やエレガントな「High Fashion」、プリンス自身が後にライヴで好んで演奏した「Mutiny」など名曲が並ぶが、何よりも特筆すべきは「Nothing Compares 2 U(愛の哀しみ)」のオリジナル・バージョンが収録されていたことである。セント・ポールとスザンナの切実なデュエットとストリングスで綴られたこの名曲は、1990年にアイルランドの歌姫シニード・オコナー(Sinéad O'Connor)がカバーしたことで世界的な大メガヒットを記録。ポップ・ミュージック史に残る名バラードの原典として今なお熱烈に支持されている。

解散とその後、fDeluxeとしての復活

アルバム発表直後にセント・ポールが大手MCAとソロ契約を結んで離脱したため、本格的なツアーを行うことなくバンドは事実上解散した。しかしエリック・リーズはこれを契機にプリンスの黄金期(『Parade』『Sign "O" the Times』『Madhouse』等)を支える右腕ホーン奏者となり、スザンナもプリンスの作品群に多大なインスピレーションを与え続けた。

2011年には、プリンスが「The Family」の商標を保持していたことからバンド名を「fDeluxe」へと改め、オリジナル・メンバー4名(セント・ポール、スザンナ、ジェローム、エリック)でアルバム『Gaslight』をリリースし奇跡の再結成を果たした。わずか1枚のオリジナル作でありながら、プリンスの絶頂期の創造性と美意識が濃密に刻み込まれたマスターピースである。

ジャンル・スタイル

Funk / Soul Funk Minneapolis Sound Soul
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