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The S.S.O. Orchestra(ザ・エス・エス・オー・オーケストラ、正式名称:The Soul Sensation Orchestra)は、1970年代半ばにベルギーを拠点として活動したファンク/ソウル/ディスコ・プロジェクト。ベルギーの敏腕音楽プロデューサーであるジャン・ヴァンロー(Jean Vanloo)が中心となり、ヨーロッパへ移住していたアメリカ人ミュージシャンたちと現地の優れたセッション・プレイヤーたちを結集させて結成されたスタジオ・アンサンブルである。
プロジェクトの中核を担ったのは、アメリカ出身のトランペット奏者/作編曲家ダグラス・ルーカス(Douglas Lucas)をはじめとする、本場アメリカのジャズやソウルを体現するミュージシャンたちだった。ベルギーの精鋭プレイヤーたちとともに録音を重ね、流麗なストリングスとダイナミックなホーン・セクション、そして芯の太いファンク・ビートが融合したゴージャスなアンサンブルを構築した。
参加メンバーの多くは、ジャン・ヴァンローがプロデュースを手掛け1979年に世界的大ヒットとなったパトリック・エルナンデス(Patrick Hernandez)の「Born To Be Alive」でも演奏を務めており、当時のヨーロッパにおけるディスコ/ダンス・ミュージック制作の中核を担っていた実力派揃いだった。
The S.S.O. Orchestraは、ベルギーのRKMやアメリカのShadybrook Recordsなどから『Tonight's The Night』(1975年)や『Shine Your Light』(1976年)といったアルバムをリリース。ヨーロッパのみならずアメリカのディスコ/クラブ・シーンでも支持を集めた。
なかでも1976年のアルバム『Shine Your Light』に収録された「Faded Lady」(ダグラス・ルーカスとザ・シュガー・シスターズをフィーチャー)は、ディスコ/レアグルーヴの歴史に燦然と輝く大名曲である。哀愁を帯びたメロウな旋律と豊かなストリングス、そしてファットなドラムブレイクが織りなすサウンドは、後年のヒップホップ・シーンにおいて屈指のサンプリング・クラシックとして再評価された。
「Faded Lady」の印象的なイントロとグルーヴは、多くのプロデューサーたちを魅了してきた。DJスクラッチ(DJ Scratch)がトラックを手掛けたバスタ・ライムス(Busta Rhymes)の東海岸アンセム「New York Shit」のメインループをはじめ、ダイアモンド・D(Diamond D)の名盤『Stunts, Blunts and Hip Hop』収録曲「I Went for Mine」やナズ(Nas)「Foul Breeze」など、名だたるレジェンドたちにサンプリングされている。単なるディスコ・トラックを超え、時代を超越したビート・マテリアルとしての地位を確立した。
本場アメリカの骨太なファンク/ジャズの感覚と、ヨーロッパ特有の流麗でシンフォニックなオーケストレーションが奇跡的に結晶したThe S.S.O. Orchestraのサウンドは、1970年代ユーロ・ディスコ/レアグルーヴのひとつの頂点を示している。