Tiger Moth

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Tiger Moth

Tiger Mothとは

Tiger Mothは、1983年にイギリスで結成されたエレクトリック・フォーク/イングリッシュ・カントリー・ダンス・バンドだ。中心メンバーは、ギタリスト/プロデューサーであり、音楽誌『fRoots』(旧Folk Roots)の創刊編集長としても知られるIan A. Andersonと、シンガー/ベーシスト/バンジョー奏者のMaggie Hollandの2人。彼らはそれ以前にHot VulturesやEnglish Country Blues Bandでも活動を共にしていた。

結成までの流れ

Ian A. AndersonとMaggie Hollandは、Tiger Moth以前から長く共演を重ねてきた関係にある。そこに、メロディオンのRod Stradling、ギタリストのJon Moore、ドラマーのJohn Maxwell、ハンマー・ダルシマー奏者のChris Coeらが加わり、バンドとしての輪郭が固まっていった。

音楽的な特徴

Tiger Mothのサウンドは、英国の伝統的なカントリー・ダンス、特にケイリーのメロディを土台にしている。その上に、レゲエ、ブルース、テックス・メックス、ロックンロール、ジャズ、アフリカ音楽などの要素を重ねているのが特徴だ。

演奏面では、重いスライド・ギター、歪んだパワーコード、うねるリズム・セクションが目立つ。その一方で、メロディオンやハンマー・ダルシマーの音色も前面に出てくるので、伝統曲の枠に収まりきらない編成になっている。

活動歴

1984年、Ian A. Anderson主宰のRogue Recordsからセルフタイトルのデビュー・アルバム『Tiger Moth』を発表した。続いて1988年にセカンド・アルバム『Howling Moth』をリリースしている。1996年には、これらの音源をまとめたコンピレーション『Mothballs』が編纂された。

作品数は多くないが、80年代のイングリッシュ・フォークの中では、伝統曲をそのまま演奏するのではなく、ロックやワールド・ミュージックの要素を積極的に混ぜた点で目立つ存在だった。

シーンの中での位置づけ

Tiger Mothは、英国ルーツ・ミュージックの伝統を別の角度から扱ったバンドとして知られている。フォークの文脈にありながら、演奏の作り方はかなり電気的で、ダンス向けの推進力も強い。伝統を守る立場と、外部の音楽を取り込む立場の両方をまたいでいたグループとして、当時のフォーク・シーンでは異色の存在だった。

Ian A. Andersonが音楽誌『fRoots』の創刊編集長だったこともあり、Tiger Mothは単なる演奏バンドというより、英国フォークの周辺で何が起きているかを実地で示すプロジェクトとしても見られていた。伝統曲を軸にしながら、どこまで音を広げられるかを試したバンドとして記憶されている。

ディスコグラフィー

  • 『Tiger Moth』(1984)
  • 『Howling Moth』(1988)
  • 『Mothballs』(1996, コンピレーション)

ジャンル・スタイル

Folk, World, & Country
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