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Wild Cherryは、オハイオ州スチューベンヴィルで1970年にRob Parissiが結成したバンドだ。メンバーにはAllen Wentz、Mark Avsec、Robert Parissi、Bryan Bassett、Ronald Beitle、Dominic Ieraceがいる。ジャンルはRock、Funk / Soulで、スタイルとしてはFunkやDiscoが中心に置かれている。
結成当初のWild Cherryは、オハイオらしいメロディアスなハード・ロックを演奏するバンドだった。プロト・パワー・ポップ的な要素も含みながら、自主制作盤やTerry KnightのBrown Bagレーベルから作品を出している。ただ、これらの音源は大きな反響にはつながらず、バンドはいったん活動を止めることになる。
バンド名については、1976年のBillboard誌の記事で、咳止めドロップの箱から取ったという話が伝えられている。
1975年頃、オリジナルのリーダーだったRob Parissiがピッツバーグ周辺のミュージシャンを集め、新しいWild Cherryを立ち上げた。この時期のバンドはロック・クラブでの活動を狙っていたが、クラブ側の需要はダンス・ミュージック寄りに変わっていたため、ロック・バンドとしては苦戦していた。
その流れの中で、Parissiは自分たちの経験をもとに「Play That Funky Music」を書く。Ronald Beitleの証言では、ピッツバーグのクラブで客席から「ファンキーな音楽をやれ」と声が飛んだことがきっかけになったという。バーテンダーに借りたペンで伝票の裏に書き上げた、というエピソードも残っている。
1976年、Wild CherryはKen Hamannの仲介を通じて、Epic/CBS配給のSweet City Recordsと契約し、「Play That Funky Music」を発表した。この曲はBillboard Hot 100とR&Bチャートの両方で1位を記録している。デビュー・アルバム『Wild Cherry』もBillboard 200で5位に入り、シングルとアルバムの両方がプラチナ認定を受けた。
同作はアメリカン・ミュージック・アワードで最優秀R&Bシングル賞を受賞し、グラミー賞では最優秀新人ボーカル・グループ賞と最優秀R&Bパフォーマンス(グループ)の2部門にノミネートされた。
Wild Cherryの初期はハード・ロック寄りだったが、70年代半ば以降はファンク、ディスコ、ダンス・ミュージックの要素を前面に出す形に変わっていった。ロック・バンドとして始まりながら、クラブ・シーンの変化に合わせてサウンドを組み替えた点がこのバンドの特徴だ。
特に「Play That Funky Music」は、ロックの編成を保ちながらファンクのリズムを取り入れた楽曲として知られている。Wild Cherryはこの1曲で広く認知され、その後のイメージもこの方向で定着していく。
「Play That Funky Music」の後もWild Cherryは4作のアルバムを出しているが、チャート成績は徐々に下がっていった。1979年末には解散している。活動期間全体で見ると、一般には「一発屋」として扱われることが多い。
メンバーのその後では、Mark AvsecがDonnie Iris and the Cruisersの結成に関わり、「Ah! Leah!」などのヒットにつながった。Bryan Bassettはフロリダでスタジオ・プロデューサーとして活動した。
「Play That Funky Music」はその後もたびたび使われている。1990年にはVanilla Iceが無許可でサンプリングしたバージョンをヒットさせ、Rob Parissiが訴訟を起こした。最終的には和解金を得ている。
Wild Cherryは、ロックからファンク/ディスコへと軸足を移したバンドとして、そして「Play That Funky Music」で70年代のクラブ文化と結びついたグループとして記憶されている。