Colin Blunstone - Collected (2014)
Colin Blunstone 2014

Colin Blunstone - Collected (2014)

Rock Pop Soft Rock Symphonic Rock

Colin Blunstone『Collected』について

Colin Blunstoneの『Collected』は、2014年に登場したキャリア総覧型の編集盤をもとに、2018年にヨーロッパでアナログ化された作品だ。コリン・ブランストーンは、The Zombiesのリード・シンガーとして知られる英シンガーで、ソロでは柔らかい声質と端正なメロディ感を軸に、ロックとポップの間を行き来してきた人物である。本作は、そのソロ活動だけでなく、The Zombies時代の楽曲、Alan Parsons Project、Keats、Dave Stewartとの共演曲まで含めて、長い活動を横断する内容になっている。

作品の位置づけ

この『Collected』は、単なるベスト盤というより、50年近い仕事をまとめて見せる編集盤に近い。本人の証言でも、収録曲の選定や権利関係の確認にかなり手間をかけたことが語られている。ソロ初期の代表曲だけでなく、各時代の断片をつなぎ直す構成で、キャリアの流れを追うための一枚として機能している。1970年代のソロ期だけでなく、バンド期や客演仕事まで含めて整理されている点がこの作品の特徴だ。

Colin Blunstone自身は、The Zombiesの活動停止後にソロ活動を再開し、1971年のデビュー・ソロ・アルバム『One Year』で独自の位置を作った。その後も断続的に作品を重ね、2000年代にはThe Zombiesとしても再び活動している。そうした経歴の中で『Collected』は、個別のアルバム単位では見えにくい仕事ぶりをまとめて確認できる編集盤として置かれている。

収録内容の見どころ

収録曲はソロ曲だけに限られず、The Zombiesの楽曲や、外部プロジェクトでの参加曲まで広がっている。特に、Rocket Records期の曲の一部は当時CD化されていなかったものも含まれていたとされ、埋もれた音源を拾い上げた点が大きい。代表曲としては、The Zombiesの「Time of the Season」や「She’s Not There」で知られる声の持ち主としての文脈がまずあるが、ソロでは『One Year』期の楽曲群が彼の個性を強く示す。

ブランストーンの歌声は、強く押し出すタイプではなく、音の輪郭を保ちながら前に出る。The Zombiesのサイケデリック・ポップや、後年のソフト・ロック寄りの作品でも、その声が曲の中心に残る。『Collected』では、その声が時代ごとの編曲にどう乗るかが見えやすい。ストリングスを伴う曲、バンド色の強い曲、AOR寄りの仕上がりの曲が並んでも、声の質感がまとまりを作っている。

2018年盤の仕様

2018年のヨーロッパ盤は、Music On Vinylからのリリースで、1,500枚限定の通し番号入りホワイト・ヴァイナル仕様。180グラム盤、ゲートフォールド・スリーブ、ライナーノーツ付き、さらにPVC製の保護スリーブも付属する。Music On Vinylらしい、ライセンス再発盤としての丁寧な作りで、コレクター向けの体裁が整っている。

オリジナルの2014年版は3CD編集盤としてまとまっていた作品で、2018年盤はその内容をアナログ用に再構成したものだ。曲数や収録順は媒体の違いに合わせた形になり、CD版の包括性に対して、LP版は盤面の制約の中で要点を抜き出した構成になっている。オリジナルの広さと、アナログ盤としての見やすさが別のかたちで出ている。

時代背景と音の文脈

Colin Blunstoneの仕事は、The Zombiesの時代からすでにポップ・ソングの作り方に特徴があった。旋律の流れ、コーラスの置き方、少し距離を取った歌い方は、同時代のブリティッシュ・ポップの中でも印象が残る。ソロ期になると、その持ち味はソフト・ロックやシンフォニック・ロックの編曲と結びつき、より落ち着いた形で表に出る。

『Collected』を通して見ると、ブランストーンは一貫して“歌そのもの”で曲を支える人である。派手な技巧を前面に出すタイプではなく、楽曲の中で声の置き方を変えながら、メロディの輪郭を保つ。その積み重ねが、The Zombiesの再評価や、70年代以降のソロ活動の見直しにもつながっている。

まとめ

『Collected』は、Colin Blunstoneの長い活動を、ソロ、バンド、客演という複数の軸で見渡せる編集盤だ。2014年のCD版でまとめられた内容を、2018年にヨーロッパでホワイト・ヴァイナルのLPとして再提示した形で、資料性とコレクション性が両立している。The Zombiesの歌声としての顔と、ソロ・シンガーとしての歩みが、ひとつの流れとしてつながる内容になっている。

トラックリスト

  1. A1 The Zombies She's Not There
  2. A2 The Zombies Tell Her No
  3. A3 The Zombies Summertime
  4. A4 The Zombies Time Of The Season
  5. A5 Colin Blunstone Say You Don't Mind
  6. A6 Colin Blunstone Caroline Goodbye
  7. A7 Colin Blunstone Misty Roses
  8. A8 Colin Blunstone I Don't Believe In Miracles
  9. B1 Colin Blunstone How Could We Dare To Be Wrong
  10. B2 Colin Blunstone Andorra
  11. B3 Colin Blunstone Keep The Curtains Closed Today
  12. B4 Colin Blunstone Exclusively For Me
  13. B5 Colin Blunstone Pianes
  14. B6 Colin Blunstone Ain't It Funny
  15. B7 Colin Blunstone I Want Some More
  16. C1 Colin Blunstone , Dave Stewart What Becomes Of The Broken Hearted
  17. C2 Colin Blunstone Wonderful
  18. C3 Colin Blunstone The Tracks Of My Tears
  19. C4 The Alan Parsons Project Old And Wise
  20. C5 The Alan Parsons Project The Eagle Will Rise Again
  21. C6 Bob Mitchell Miles Away
  22. D1 Colin Blunstone , Rod Argent Home
  23. D2 Colin Blunstone , Rod Argent Sanctuary
  24. D3 The Zombies In My Mind A Miracle
  25. D4 The Zombies Any Other Way
  26. D5 Colin Blunstone The Ghost Of You And Me
  27. D6 Colin Blunstone Though You Are Far Away
  28. D7 Colin Blunstone So Much More
公開: 2026年9月
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