Grace Jones - Fame (1978)
Grace Jones『Fame』について
『Fame』は、Grace Jonesが1978年に発表したセカンド・アルバムで、Island Recordsからリリースされた作品だ。ジャンルはFunk / Soul、スタイルはDisco。デビュー作で見せたディスコ路線を引き継ぎながら、より構成のはっきりしたアルバムとしてまとまっている。
Grace Jonesは、ジャマイカ生まれで、モデル、女優、シンガーとして活動してきたアーティストだ。70年代後半のパリで音楽活動を本格化させ、Tom Moultonのプロデュースによるディスコ作品で注目を集めた。この『Fame』も、その流れの中にある一枚である。
作品の位置づけ
このアルバムは、Grace Jonesの初期ディスコ時代を代表する作品のひとつだ。デビュー作と同じくTom Moultonがプロデュースを担当し、A面はディスコ組曲のような流れ、B面はフレンチ・クラシック「Les Feuilles Mortes」のディスコ・ヴァージョンで始まる構成になっている。
Grace Jonesのキャリアをたどるうえでは、後のニュー・ウェイブ寄りの鋭い方向へ進む前段階として重要な位置にある。70年代後半のディスコの空気をそのまま吸い込みつつ、すでに彼女らしい強い存在感が前面に出ている時期の記録という印象だ。
日本盤について
この日本盤は1978年に日本でリリースされたもの。オリジナルの1978年作品として扱える盤だ。マスターノートによると、日本盤は収録曲の一部が差し替えられており、オリジナルの「Below The Belt」の代わりに「Comme Un Oiseau Qui S'Envole」が入っている。
同じアルバムでも地域ごとに内容が異なるのが、この時代のIsland作品らしいところだ。カナダ盤やイタリア盤にも別ヴァージョンがあり、国ごとの市場に合わせた編集が行われていたことがわかる。
収録曲と聴きどころ
この作品では、ディスコのビートを土台にしながら、曲ごとに展開を変えていく作りが目立つ。とくに注目されるのは、アルバムの流れの中で存在感を持つ「Do or Die」や、代表曲として知られる「I Need a Man」といったナンバーだ。シングルとしても切られており、この時期のGrace Jonesを語るときに外しにくい曲群である。
また、フレンチ・シャンソン「Les Feuilles Mortes」を素材にした「Autumn Leaves」も、このアルバムのポイントだ。原曲の広く知られたメロディをディスコの文法に置き換える発想は、当時のクラブ文化とも接点がある。
同時代との関係
1978年はディスコが大きく広がっていた時期で、Grace Jonesの初期作品もその流れの中にある。Tom Moultonのプロダクションは、当時のダンス・ミュージックの手法をよく反映していて、長めの展開やミックスの感覚に耳が向く。
同時代のディスコ・シーンを考えると、Donna SummerやChicのような華やかさ、洗練されたビート感と並べて語られることが多いタイプの作品だが、Grace Jonesの場合はそこにモデル出身らしい視線の強さ、キャラクターの立ち方が加わる。音だけでなく、見た目まで含めて作品世界が組み立てられている点も特徴だ。
まとめ
『Fame』は、Grace Jonesの初期ディスコ時代を示す1978年作で、Island Recordsからのリリース。Tom Moultonによるプロデュース、A面のディスコ組曲的な構成、そして「Les Feuilles Mortes」の再解釈が印象に残るアルバムだ。日本盤では一部曲順・収録曲が変更されており、地域ごとの編集の違いも確認できる。
Grace Jonesのキャリアの中では、のちの強いイメージ先行の作品群へつながる前の、ディスコとクラブの感覚が濃い時期の記録として位置づけられる一枚である。
トラックリスト
- Medley
- A1 Do Or Die 6:35
- A2 Pride 6:33
- A3 Fame 5:37
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- B1 Autumn Leaves 7:00
- B2 All On A Summers Night 4:16
- B3 Am I Ever Gonna Fall In Love In NYC 5:26
- B4 Comme Un Oiseau Qui S'Envole 4:42