Molly Hatchet - Molly Hatchet (1978)
Molly Hatchet『Molly Hatchet』(1978)
アメリカ・フロリダ州ジャクソンビル出身のサザン/ハード・ロック・バンド、モリー・ハチェット(Molly Hatchet)が1978年9月にEpicレコードから発表したセルフタイトルのデビュー・アルバム。同郷のレーナード・スキナードが悲劇的な飛行機事故で活動停止を余儀なくされた翌年、南部の土着的なルーツ・ロックとハード・ロックの重量感を融合させたサウンドで全米チャートを急上昇し、100万枚を超えるセールスでプラチナ・ディスクを獲得した名盤である。
制作背景とアグレッシブなトリプル・ギター
レコーディングはジョージア州アトランタの老舗スタジオ「ザ・サウンド・ピット(The Sound Pit)」で行われ、ロサンゼルスのレコード・プラントにてミックスダウンされた。プロデュースには、チープ・トリックやテッド・ニュージェントらを手掛けたハード・ロックの名匠トム・ワーマン(Tom Werman)を起用。ワーマンの手腕により、ライヴ・バンドとしての荒々しい突進力とクリアで重厚なスタジオ・プロダクションが高い次元で結実した。
バンドの最大の武器は、デイヴ・フルベック(Dave Hlubek)、デュエイン・ローランド(Duane Roland)、スティーヴ・ホランド(Steve Holland)によるトリプル・リード・ギターの重層的なリフ・ワークと、ダニー・ジョー・ブラウン(Danny Joe Brown)の野太く豪快なシャウトである。さらにファンタジー・アート界の巨匠フランク・フラゼッタ(Frank Frazetta)による1973年の代表作『Death Dealer(死の商人)』を配した不気味で禍々しいジャケット・アートは、ヘヴィ・ロックの視覚的イメージを決定づける強烈なアイコンとなった。
楽曲解説とサザン・ロック新世代の宣言
オープニングを飾る「Bounty Hunter」から凄まじいスピード感で幕を開け、続く「Gator Country」はバンドの看板曲として広く知られる。この曲では、レーナード・スキナード(「Free Bird」)やマーシャル・タッカー・バンド、アウトローズ、オールマン・ブラザーズ・バンドのディッキー・ベッツといった南部の名手たちに敬意を表しながらも、自分たちの根城であるフロリダ「ワニの国(ゲイター・カントリー)」の誇りを叩きつけるサザン・ロック・アンセムとなっている。
B面冒頭に据えられた「Dreams I'll Never See」は、オールマン・ブラザーズ・バンドのグレッグ・オールマンが書いた名曲「Dreams」を、疾走感あふれるハード・ロック・ブギへと大胆に再構築した7分超の熱演。ツイン/トリプル・ギターによる流麗なハーモニーとソロの掛け合いが炸裂し、サザン・ロックの精神を受け継ぐ新世代の旗手としての実力を世に知らしめた。
盤仕様の特徴
本盤(Epic - JE 35347)は1978年にリリースされたUSオリジナル初版アナログ盤。ランアウト部分にはコロンビアのニュージャージー州ピットマン工場プレスを示す、かすかな「P」のスタンパー刻印が確認できる。なお、レーベル上のソングライター・クレジットにおいて、A1「Bounty Hunter」はD.J. Brown - B. H. Thomas - D. L. Hlubek、A5「The Price You Pay」はS. J. Holland - D.J. Brownと表記されている。
トラックリスト
- A1 Bounty Hunter 2:57
- A2 Gator Country 6:17
- A3 Big Apple 3:02
- A4 The Creeper 3:17
- A5 The Price You Pay 3:03
- B1 Dreams I'll Never See 7:06
- B2 I'll Be Running 2:59
- B3 Cheatin' Woman 3:36
- B4 Trust Your Old Friend 3:54
動画プレイリスト
このアーティストについて
Molly Hatchet(モリー・ハチェット)は、1971年にアメリカ・フロリダ州ジャクソンビルで結成されたサザン/ハード・ロック・バンドだ。中心人物のギ...
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