Vinyl Record Reviews
Aurra(オーラ)は、1979年にオハイオ州デイトンで結成されたファンク/ソウル/ポスト・ディスコ・グループだ。名門ファンク・バンド、スレイヴ(Slave)の創設者でありトランペット/キーボード奏者のスティーヴ・ワシントン(Stephen C. Washington)が立ち上げたスピンオフ・プロジェクトとして始動した。
グループの看板となったのは、カート・ジョーンズ(Curt Jones / ギター、リード・ヴォーカル)とスターリーナ・ヤング(Starleana Young / リード・ヴォーカル)による男女ツイン・ヴォーカルだ。さらにチャールズ・カーター(Charles Carter / サックス、キーボード)やバディ・ハンカーソン(Buddy Hankerson / ベース)ら実力派が脇を固めた。
Aurraは固定的なバンドという枠組みにとどまらず、スレイヴのメンバーたちがレーベルや契約の垣根を越えて互いの作品に自由に参加し合う「拡張ファミリー」のようなコレクティブとして機能した。オハイオ・ファンク特有のタイトで重厚なバンド・アンサンブルが、そのまま彼らの揺るぎない土台となった。
ディスコ名門サルソウル・レコード(Salsoul Records)傘下のDream Recordsから1980年に発表されたセルフタイトルのデビュー作『Aurra』で注目を集め、翌1981年のセカンド・アルバム『Send Your Love』でその人気を不動のものとした。
跳ねるスラップ・ベースと洗練されたシンセサイザーのリフ、そしてカートとスターリーナの掛け合いが最高潮を迎えるシングル「Make Up Your Mind」は、全米ビルボードR&Bチャートで第6位を記録する特大のヒットとなった。続く『A Little Love』(1982年)からも「Checkin' You Out」「Such a Feeling」といったフロア・キラーを連発し、ポスト・ディスコ/アーバン・ブギー・シーンの頂点へと上り詰めた。
1980年代半ば、名門Virgin Recordsへの移籍に伴う権利関係の整理から、カート・ジョーンズとスターリーナ・ヤングはデュオ名義「Déjà(デジャ)」へと改名し、「You and Me at Home」などのヒットを放った。
オハイオ・ファンクの骨太なボトムと、ニューヨーク・ディスコの洗練された都会的感覚を融合させたAurraのサウンドは、80sアーバン・ブギーの最高峰として世界中のクラブDJから絶大な支持を集めている。多くのヒップホップ/R&Bアーティストによるサンプリングや、近年のモダン・ファンク/ブギー・リバイバルにおける模範として、その評価は年々高まり続けている。