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Karthago(カルタゴ)は、1970年に西ベルリンで結成されたドイツのプログレッシブ・ロック/ファンク・ロック・バンドだ。中心になったのは、ギタリスト兼リード・ヴォーカリストのJoey Albrecht(ジョーイ・アルブレヒト)と、ベーシストのGerald Luciano Hartwig(ジェラルド・“ルチアーノ”・ハルトヴィヒ)。そこにボリビア出身のパーカッショニストTommy Goldschmidt(トミー・ゴールドシュミット)、さらにキーボード奏者のIngo Bischof(インゴ・ビショフ)が加わり、バンドの基本的なアンサンブルが固まった。
ジャンルとしてはプログレッシブ・ロックやクラウトロックに分類されることが多いが、その音楽性はヘヴィなギター、ファンク由来のグルーヴィーなベース&ドラム、ラテン・パーカッション、そしてハモンド・オルガンやクラヴィネットがスリリングに交錯する極めて個性的なもの。同時代のドイツのプログレ・バンドの中でも、際立って強靭なリズムとグルーヴ感を持っていた。
バンドは1970年に名門BASFとレコーディング契約を結び、1971年にデビュー・アルバム『Karthago』を発表。このアルバムでは、ヘヴィなギターとAlbrechtの泥臭くファンキーなヴォーカルが前面に出ており、ジミ・ヘンドリックスやファンカデリックを彷彿とさせるハード・ロックとファンクの融合が高く評価された。
1973年のセカンド・アルバム『Second Step』では、サンタナにも通じるラテン・インストゥルメンタル路線がさらに色濃くなる。躍動的なラテン・パーカッションとタイトなジャズ・ロック/ファンクの演奏が前面に出たことで、バンドの卓越した演奏力がより明確に示された。
1974年、元ジェスロ・タル(Jethro Tull)の名ベーシスト、Glenn Cornick(グレン・コーニック)が電撃加入する。バンドは英国オックスフォード近郊のチッピング・ノートン・スタジオへと拠点を移し、3作目『Rock 'N' Roll Testament』(1974年)を録音した。
この作品では、ビートルズなどの仕事で知られる名匠ジェフ・エメリック(Geoff Emerick)がロンドンのAIRスタジオでミックスを担当。初期の粗削りなヘヴィ・ファンク色から、洗練されたメロディック・ハード・ロックやシンフォニック・ロックへと大きく進化し、バンド史上最大の評価と成功を収めた。
1976年1月には、名演を収めた2枚組ライヴ盤『Live At The Roxy』を録音。Glenn Cornick脱退に伴いGerald Hartwigが復帰し、圧倒的な熱量のステージを記録したのち、同年春に解散した。
Karthagoの音楽的な魅力は、クラウトロックの自由な実験精神を根底に持ちながら、英米のファンク、ハード・ロック、ラテン・ミュージックを高いレベルで吸収・昇華した点にある。特にキーボードのIngo Bischofは、解散後にドイツ屈指のジャズ・ロック・バンドKraanへと加入するなど、シーンの重要人物として活躍した。
『Karthago』『Second Step』『Rock 'N' Roll Testament』という初期3作は、70年代ドイツ・ロックの多様性と演奏水準の高さを示す重要作として、現在も世界中のプログレ/レアグルーヴ・リスナーに再評価され続けている。