Vinyl Record Reviews
Keni Burke(ケニ・バーク)は、1953年9月28日生まれ、シカゴ出身のベーシスト、キーボーディスト、ソングライター、プロデューサーだ。ジャンルはファンク/ソウルで、ディスコの要素も持つ。
キャリアの出発点は、兄弟たちと組んだファミリー・グループ、ファイヴ・ステアステップスだった。ベースを担当しながら早くから作曲でも存在感を見せていて、グループ初期の小ヒット「You Waited Too Long」はケニの曲として知られている。
ファイヴ・ステアステップスは1970年に「O-o-h Child」で大きな成功を収め、ミリオンセラーになった。その後、1975年にはジョージ・ハリスンのダーク・ホース・レコードと契約し、1976年のアルバム『2nd Resurrection』ではケニ作の「From Us to You」がヒットしている。
グループはその後インヴィジブル・マンズ・バンドとして2作を出したのち解散し、ケニはダーク・ホースに残って活動を続けた。
ケニ・バークは、ギターとベースのセッション・ミュージシャンとして多くの録音に参加した。参加アーティストには、スライ&ザ・ファミリー・ストーン、ナタリー・コール、ビリー・プレストン、テリー・キャリアー、カーティス・メイフィールド、ビル・ウィザース、ダスティ・スプリングフィールド、ダイアナ・ロス、グラディス・ナイトなどが並ぶ。
1980〜90年代には、ピーボ・ブライソン、オージェイズ、ジョーンズ・ガールズ、キース・スウェットらのセッションやプロデュースも手がけている。
ソロでは1977年にセルフ・プロデュースのデビュー作『Keni Burke』を発表した。1981年にはRCAに移って2作目『You're the Best』をリリースし、シングル「Let Somebody Love You」はUSダンス・チャート40位、全英59位を記録している。
1982年の3作目『Changes』はフィラデルフィアのシグマ・サウンドで録音された。この作品について当時のBillboardは、「バークは一人でグルーヴを生み出す存在で、何週間もパーティーを充電なしで動かせるほどのソウル/ファンクが詰まっている」と称えた。
このアルバムに入っている「Risin' to the Top」は、ノーマ・ジーン・ライト、アラン・フェルダーとの共作で、US R&B63位、全英70位を記録した。ケニのソロ作品の中では最も大きなヒットになり、イギリスでは80年代のソウル・ファンのアンセムになった。
1998年の『Nothin' but Love』からは「Indigenous Love」も注目され、Expansion Recordsを通じてイギリスで人気を得ている。
「Risin' to the Top」は、イントロのシンセとベースラインがヒップホップで繰り返しサンプリングされてきた。R&B/ヒップホップ・チャートで4位となったダグ・E・フレッシュ「Keep Risin' to the Top」(1988年)、ビッグ・ダディ・ケイン「Smooth Operator」、LL・クール・J「Around the Way Girl」、メアリー・J. ブライジ「Love No Limit」、ピート・ロック&CL・スムース「Take You There」などで使われている。
この曲のベースラインは、メアリー・ジェーン・ガールズ「All Night Long」のものと誤解されることがあった。
2022年には、National Rhythm and Blues Music Societyから功労賞を受けている。