Vinyl Record Reviews
Krokofantは、ノルウェー・コングスベルグ出身のジャズ/プログレッシブ・ロック・トリオ。メンバーは、ギターのトム・ハスラン、ドラムスのアクセル・スカルスタ、サックスのヨルゲン・マティセンの3人です。ジャンル表記としてはRock、Jazz、スタイルとしてはProg Rock、Fusionに位置づけられています。
活動の始まりは、コングスベルグのギター・ショップでハスランとスカルスタが出会ったことにあります。2人はギターとドラムスのデュオとして自由な即興演奏を重ね、その後、2012年頃にマティセンが加わってトリオになりました。コングスベルグは毎年ジャズ・フェスティバルが開かれる町として知られていて、そうした土地柄もバンドの出発点と重なっています。
2014年2月、Rune Grammofonからデビュー・アルバム『Krokofant』を発表しました。録音はオスロのEngfelt & Forsgrenで行われています。続く『Krokofant II』は2015年11月にリリースされ、当時ドラムスのスカルスタがまだ22歳だったこともあって、若い演奏力の高さに注目が集まりました。
その後も『Krokofant III』を発表し、2019年の『Q』、さらに2022年の作品では、キーボードのストーレ・ストールロッケンとベースのインゲブリクト・ホーケル・フラーテンを加えた編成で録音しています。こうした作品ではトリオの枠を広げた形が見られ、その後は再びトリオ編成に戻ったとされています。
Krokofantのサウンドは、ロックのビートと推進力のあるリズムを土台に、ギター、ドラムス、サックスが強い個性を持って即興を展開する形です。演奏の中心には、ジャズ由来のインタープレイと、プログレッシブ・ロックの構成感が並んでいます。
紹介文では、1970年代初頭のジャズ・ロック、たとえばマハヴィシュヌ・オーケストラ、テリエ・リピダル、レイ・ラッセル、さらにキング・クリムゾンやヘンリー・カウ、ペーター・ブロッツマンの影響が挙げられています。実際の音像としては、ジャズ・ロック、プログレッシブ・ロック、フリー・ジャズの要素が重なった編成が特徴です。
レーベル側では、Krokofantを北欧で広がる新しい潮流を代表するグループとして紹介しています。ジャズとプログレの両方を追っている人なら、作品ごとの編成変化や、即興とリズムの組み立て方にも注目しやすいバンドです。