Vinyl Record Reviews
The Invaders(ジ・インヴェイダーズ)は、1968年にバミューダ諸島で結成されたファンク/ソウル・バンドだ。メンバーはRalph Richardson(トランペット)、John Burch(ギター)、Stan Gilbert(ベース)、Mike Stowe(ドラムス)、Sturgis Griffin Jr.(コンガ)、Lloyd Williams(サックス、フルート)の6人編成で始まった。
活動期間中に残したアルバムは1枚だけで、1970年に『Spacing Out』をリリースしている。
バンドの中心にいたのはトランペット奏者のRalph Richardsonだ。編成を見ると、ギター、ベース、ドラムスに加えてコンガ、サックス、フルートが入っていて、リズム面と管楽器の両方を使う作りになっている。
『Spacing Out』は1970年に、バミューダのローカル・レーベルDuane Recordsから出た唯一のアルバムだ。録音はバミューダのデヴォンシャーにあるZBMスタジオで行われた。
収録曲にはThe MetersやThe Isley Brothersのカバーに加えて、バンドのオリジナル曲も含まれている。中でもタイトル曲「Spacing Out」と、John BurchとStan Gilbertの共作によるラテン・ファンク「Latin Lips」は知られていて、現地ではシングルヒットを記録した。
サウンドは、ニューオーリンズのファンク・グループThe Metersを思わせる、骨太でタイトなインストゥルメンタル・ファンクが軸になっている。ギター、ベース、ドラムスのまとまりに、コンガやホーンが重なる形だ。
特にインスト中心の作りと、ラテン要素を取り入れた曲がある点が特徴として挙げられる。ファンクの基本形を押さえながら、バミューダという土地で作られたローカルな作品としてまとまっている。
「Spacing Out」のヒットを受けて英国の音楽スタジオなどから関心が集まったものの、メンバーはそれぞれ別の道へ進み、1970年ごろにバンドは解散した。
その後、1990年代以降のレア・グルーヴやディープ・ファンクの再評価の流れの中で、The Invadersの音源も見直されるようになった。オリジナル盤『Spacing Out』は、コレクターやDJのあいだでレア盤として扱われている。