Blue Öyster Cult - On Your Feet Or On Your Knees (1975)
Blue Öyster Cult『On Your Feet Or On Your Knees』について
Blue Öyster Cultの『On Your Feet Or On Your Knees』は、1975年に発表された初のライヴ・アルバムである。Long Island, New York出身のこのバンドは、デビュー以来、ハードロックを土台にしながら、攻撃性だけでなく、曲の構成やメロディ、そして少し影のある空気を同居させてきた。この作品は、その持ち味をスタジオ録音ではなく、ライヴの場でまとめて見せた一枚になっている。日本盤はCBS/Sonyからのリリースで、ゲートフォールド仕様、帯付き、6ページの三つ折りの写真・歌詞・解説インサート付きという作り。1975年当時の輸入盤文化をそのまま反映したような、手に取る楽しさのある仕様だ。
バンドの流れの中での位置づけ
Blue Öyster Cultは、1972年のデビュー以降、オリジナル・アルバムを重ねながらも、当時はまだ大きな商業的突破口をつかみ切れていなかった。『On Your Feet Or On Your Knees』は、その流れの中で出た作品で、バンドの実力をライヴで示す役割を持っている。前3作のスタジオ盤から曲を選びつつ、ステージでの演奏力と空気感を前面に出した構成で、ここでバンドの輪郭がかなりはっきりする。
この時点のBlue Öyster Cultは、後年の大ヒット曲「(Don't Fear) The Reaper」以前の段階にある。つまり、まだ広くポップ・チャートを席巻する前の、ハードロック・バンドとしての骨格が見えやすい時期だ。Eric Bloomのヴォーカルの押し出し、Donald “Buck Dharma” Roeserのギター、そしてAlbert BouchardやJoe Bouchardを含むリズムのまとまりが、ライヴ盤という形でそのまま記録されている。
収録曲の見どころ
内容面では、バンドの初期レパートリーが中心になる。たとえば「Cities on Flame with Rock and Roll」は、早い段階から彼らの代表曲として機能していたナンバーで、ライヴではさらに直線的な推進力が出る。「The Red and the Black」は、Blue Öyster Cultらしい長めの展開とリフの反復が目立つ曲で、ステージ向きの性格が強い。「Then Came the Last Days of May」は、単なるハードな演奏だけでは終わらない、バンドの作曲面の幅を見せる曲として重要だ。
また、「Buck’s Boogie」のようなライヴでの演奏が映える曲も収録されている。さらに、カバーの「I Ain’t Got You」や「Born to Be Wild」は、彼らのルーツがハードロックやクラブ・シーンにあることを示す選曲になっている。オリジナル曲とカバー曲が並ぶことで、Blue Öyster Cultがどこから来て、ライヴで何を武器にしていたのかが見えやすい。
演奏と録音の印象
このアルバムを通してまず伝わるのは、演奏のまとまりと音の圧だ。スタジオ盤で作り込まれた質感よりも、ギターのリフ、ドラムの押し、ヴォーカルの前に出る感じがはっきりしている。曲間の空気も含めて、当時のBlue Öyster Cultがライヴでどんなバンドだったのかをそのまま詰め込んだ印象がある。派手な装飾より、演奏の進行とフックの置き方で引っ張る作り。
ライヴ盤としては、単に人気曲を並べるだけではなく、バンドの初期カタログを整理する役割も持っている。後の成功作『Agents of Fortune』が大きく広く届く前に、この作品がバンドの評価を押し上げた流れは重要だ。ハードロックの文脈では、同時代のAerosmithやMontroseのように、ライヴの熱量で存在感を示すバンドと並べて見たくなる内容でもある。
日本盤の仕様
日本盤はCBS/SonyのSOPW 17-18。2枚組のライヴ盤らしく、当時の日本盤らしい丁寧なパッケージングが特徴になる。ゲートフォールド・スリーブに帯、さらに6ページの三つ折りインサートが付く構成で、写真、歌詞、ライナーノーツをまとめて楽しめる。1975年の日本盤は、音源だけでなく紙ものの情報量も含めて作品を味わう形になっていて、この盤もその例に当たる。
まとめ
『On Your Feet Or On Your Knees』は、Blue Öyster Cultが単なる“奇妙な名前のハードロック・バンド”ではなく、ライヴで筋の通った演奏を見せる集団だと示した作品である。初期3作の素材を軸に、ステージでの力を記録した内容は、のちの成功へつながる足場になっている。スタジオで練り上げた曲と、ライヴで前に出る曲、その両方が並ぶことで、当時のバンドの姿がかなり具体的に見えてくる一枚だ。
トラックリスト
- A1 Subhuman 7:30
- A2 Harvester Of Eyes 4:55
- A3 Hot Rails To Hell 5:55
- B1 The Red & The Black 4:33
- B2 Seven Screaming Dizbusters 8:27
- B3 Buck's Boogie 7:40
- C1 Then Came The Last Days Of May 4:35
- C2 Cities On Flame 4:08
- C3 ME 262 8:47
- D1 Before The Kiss (A Redcap) 5:05
- D2 I Ain't Got You 8:59
- D3 Born To Be Wild 6:36
動画プレイリスト
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The Subhuman (Live 1974)
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Harvester of Eyes (Live 1974)
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Hot Rail to Hell (Live 1974)
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The Red and the Black (Live 1974)
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Seven Screaming Diz-Busters (Live 1974)
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Buck's Boogie (Live 1974)
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[Then Came The] Last of May (Live 1974)
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Cities On Flame (Live 1974)
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M.E. 262 (Live 1974)
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Before the Kiss (A Recap) (Live 1974)
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Maserati GT (I Ain't Got You) (Live 1974)
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Born to Be Wild (Live 1974)