Ozzy Osbourne - Blizzard Of Ozz (1980)
Ozzy Osbourne 1980

Ozzy Osbourne - Blizzard Of Ozz (1980)

Rock Hard Rock Heavy Metal

Ozzy Osbourne『Blizzard Of Ozz』(1980) レコード紹介

『Blizzard Of Ozz』は、Black Sabbath脱退後のOzzy Osbourneが1980年に発表したソロ1作目である。UK盤はJet RecordsのJETLP 234としてリリースされ、のちにオジーのソロ活動を決定づける作品として広く知られることになった。重いリフ、はっきりしたメロディ、そしてバンド全体の演奏の輪郭が見えやすい録音が同居していて、単なる“元サバスのフロントマンの復帰作”というより、ソロ名義で新しい土台を作ったアルバムという印象が強い。

作品の位置づけ

この時期のオジーは、Black Sabbathの看板を離れたことで、サウンドの作り方そのものを組み直す必要があった。その中心にいたのがギタリストのRandy Rhoadsで、彼のクラシカルな運びを含むフレーズが、オジーの陰のある歌メロと噛み合っている。結果として、ヘヴィメタルの硬さだけでなく、ハードロックとしての聴きやすさも備えた一枚になっている。

同時代の文脈で見ると、70年代のハードロックから80年代メタルへ移る途中の空気がよく出ている。Black Sabbathが築いた重さを引き継ぎつつ、Van Halenのような技巧派ギターの存在感とも比較されやすいし、後のメタル勢がこの作品を基準のひとつとして捉えたのも自然に思える。

収録曲と聴きどころ

代表曲としてまず挙がるのが「Crazy Train」で、アルバムの顔として機能している。冒頭のギターリフは耳に残りやすく、曲全体の推進力もはっきりしている。ライブでも定番になったのは当然といえる内容で、オジーのソロ期を象徴する1曲になっている。

「Mr. Crowley」も重要な曲で、こちらはオルガンの使い方や曲展開を含めて、単純なハードロックに収まらない作りになっている。Randy Rhoadsの存在感がよく出ていて、このアルバムが“ギターアルバム”として語られる理由のひとつでもある。

「Suicide Solution」は、制作エピソードでもよく触れられる曲である。歌詞はOzzyの自滅的な生活ぶりから着想されたとされ、Bon Scottの死をめぐる話題とも結びつけて語られてきた。実際には、アルバム全体の暗い空気を言葉で支える役割が大きい。

録音と制作

録音は1980年3月22日から4月19日にかけて、SurreyのRidge Farm Studiosで行われた。16トラックのアナログ録音で、短期間のうちにまとめ上げられている。初期プロデューサーのChris Tsangaridesは途中で外れ、最終的にはバンド側の共同プロデュースとMax Normanのエンジニアリングで仕上げられた。住宅付きのスタジオという環境もあってか、音の輪郭が比較的近く、演奏の細部が見えやすい。

この盤はUKオリジナルで、赤と白のバンドロゴを使ったスリーブ、背面にはバンド全員が写った写真が入っている。付属物としては、盤によってA4サイズの歌詞シートが3枚付くものがあり、ポスター付きのコピーもある。なお、このUK盤はバック・スリーブ左下に「Shorewood Packaging Co. Ltd.」のクレジットがない仕様になっている。

UK盤と後年の再発盤の違い

オリジナルのUK盤は1980年9月20日頃の発売で、Jet RecordsのJETLP 234。米国盤は翌1981年3月27日発売で、カタログ番号はJZ 36812となる。UK盤は当時の初出形態として、ジャケットや収録音源の時代感をそのまま持っている点が大きい。

その後の再発では、2002年の再編集を経た2003年盤、さらに2011年には30周年盤としてオリジナルテープからの復元が行われた。とくに2011年盤では、のちの差し替え版ではなくオリジナルのミックスが戻っている。ベースとドラムの扱いをめぐる再編集は、この作品が長く議論される理由のひとつでもあるが、オリジナル盤の評価をむしろ強める要素として語られてきた。

総評

『Blizzard Of Ozz』は、Ozzy Osbourneのソロ活動の出発点であると同時に、80年代ヘヴィメタルの基準のひとつになった作品だと思う。派手さだけで押し切るタイプではなく、曲の骨組み、ギターのフレーズ、歌メロの置き方がきちんと整理されている。だからこそ「Crazy Train」や「Mr. Crowley」のような曲が、発売から長く経っても定番として残っているのだろう。

Black Sabbathの重さを知っている人にとっても、ここでのオジーは少し違って聴こえる。バンドの看板を離れても、声の癖と存在感はそのままに、新しい形のヘヴィロックを作っている。1980年という時代の空気と、Randy Rhoadsの参加が重なった結果として成立した、ソロ初期を代表する一枚である。

トラックリスト

  1. A1 I Don't Know 5:14
  2. A2 Crazy Train 4:52
  3. A3 Goodbye To Romance 5:35
  4. A4 Dee 0:50
  5. A5 Suicide Solution 4:17
  6. B1 Mr. Crowley 5:03
  7. B2 No Bone Movies 3:50
  8. B3 Revelation (Mother Earth) 6:09
  9. B4 Steal Away (The Night) 3:30

動画

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