Edwyn Collins - 50 Shades Of Blue (1989)
Edwyn Collins 1989

Edwyn Collins - 50 Shades Of Blue (1989)

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Edwyn Collins「50 Shades Of Blue」について

Edwyn Collinsの「50 Shades Of Blue」は、1989年にUKで登場したシングル作品で、同年のEdwyn Collinsの動きを知るうえでも見ておきたい一枚だ。Edwyn Collinsは、スコットランド出身のシンガー/ソングライターであり、Orange Juiceの中心人物として知られたのち、ソロでも独自の歩みを続けてきたアーティストである。インディー・ポップの文脈から出発しつつ、ソロ期にはより幅のあるポップ・ソング作りへと向かっていく。その流れの中に置くと、この「50 Shades Of Blue」も、単なる時代のシングルというだけでなく、彼の作家性が前面に出た初期ソロ期の記録として捉えやすい。

盤はDemon RecordsからのUK盤で、レーベル番号はD1065T。Demonは80年代UKニューウェイブ周辺で存在感を持っていたレーベルで、当時の英国ポップ/ロックの空気を色濃く反映したリリースを数多く送り出していた。そうした環境の中で発表された本作は、派手さを前面に出すというより、曲そのものの運びや言葉の置き方で聴かせるタイプの作品として耳に入ってくる。

作品の位置づけ

1989年という時期は、Edwyn Collinsにとってソロ活動の輪郭が少しずつ固まっていく段階にあたる。Orange Juiceで培ったメロディ感覚や、ひねりのあるポップ感覚はそのままに、ソロではより個人的な表現へ寄っていく印象がある。「50 Shades Of Blue」もその延長線上にある曲として捉えられる。タイトルから受ける印象ほど大げさなドラマを押し出すわけではなく、むしろ軽やかな語感の裏で、歌の細部に視線を向けさせるタイプのシングルだ。

同時代のUKポップ/ロックと比べると、ここにはシンセや大仰なアレンジで時代性を強く示す感じはあまりない。むしろ、ギター主体のバンド感と、歌のフックで押していく作りが中心にある。Orange Juiceの系譜を思い出す人もいそうだし、同じく言葉の運びとメロディの噛み合わせで聴かせる80年代後半のUKポップと並べて語られることもありそうだ。

「50 Shades Of Blue」の聴きどころ

まず耳に残るのは、曲名のイメージに対して音の輪郭が比較的明快なことだ。ブルーという語が持つ曇りや沈み込みを、そのまま重たいサウンドに変換するのではなく、ポップソングとして前へ進めていく作りになっている。Edwyn Collinsの歌は、感情を過剰に押し出すというより、少し距離を置いたまま言葉を置いていく感じがあり、その温度感が曲の印象を決めている。

実際に聴くと、メロディの流れが素直に耳に入る一方で、節回しには彼らしいひねりがある。すっと入ってくるのに、ただの直球では終わらない。そのバランスがこの時期のEdwyn Collinsらしさで、80年代後半のUKギターポップの中でも、軽さだけに寄らない芯のあるシングルとして残る。派手な展開で引っ張る曲ではないが、歌の言い回しとフレーズの置き方を追っていると、じわじわ印象が固まっていくタイプの一曲だ。

曲の雰囲気と時代性

1989年のUKロック/ポップは、前年までのニューウェイブ的な感触を残しながら、よりラジオ向きの作りへ移っていく流れも見える時期だった。その中でEdwyn Collinsは、流行の音色を追うより、ソングライターとしての持ち味を前に出している。結果として「50 Shades Of Blue」は、当時の空気を吸い込みつつも、年号に縛られすぎない聴こえ方をする。

また、彼のソロ作品を追ううえでは、後年の大きなヒットへつながるポップ感覚の下地を見る意味でも興味深い。ここではまだ、その後の代表曲ほど大きな知名度を持つ段階ではないが、メロディの運び、言葉の切り方、軽やかさと渋さの同居といった要素は、すでにしっかり表れている。

まとめ

「50 Shades Of Blue」は、Edwyn Collinsの1989年時点のソロ感覚を端的に示すシングルだ。Orange Juiceの流れを知る人には、その延長にあるポップセンスとして聴こえやすいし、80年代UKのギターポップやニューウェイブ周辺の文脈で見ても、曲作りの手堅さがよく分かる。大きく装飾するのではなく、歌とメロディの組み立てで引っ張る作品。そういう意味で、彼のソングライターとしての輪郭をつかむ入口のひとつになっている。

トラックリスト

  1. A1 50 Shades Of Blue (Extended Version) 4:40
  2. A2 Kindred Spirit 4:23
  3. B1 Just Call Her Name 3:57
  4. B2 Ain't That Always The Way 2:44

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