Head Machine - Orgasm (1970)
Head Machine『Orgasm』
Head Machineの『Orgasm』は、もともとThe Godsの第3作として進められていた録音が、契約や名義の事情でHead Machine名義になった作品だ。1970年の作品として扱われ、中心にいたのはKen Hensley、Lee Kerslake、John Glascock兄弟、そしてプロデューサーのDavid Paramor。録音は1969年11〜12月ごろ、ロンドンで行われたとされている。クレジットでは変名が使われ、HensleyはKen Leslie、KerslakeはLee Poole、GlascockはJohn Leadhen/Brian Pooleと表記された。
制作背景とエピソード
このアルバムは、The Godsの流れの延長線上にある録音として始まった。David Paramorは作曲、編曲、プロデュースを担当し、さらにボーカルも担っている。楽曲のクレジットも彼の名義になっているが、実際にはHensleyの演奏色が強いとされている。後年、Hensley本人が「金のためにやった」仕事だったと語ったという記録もある。
参加者の顔ぶれを見ると、のちにUriah Heepで再び合流するHensleyとKerslakeがこの時点ですでに組んでいたことがわかる。John GlascockとBrian Glascockも加わり、制作の中心はかなり明確だった。バンドというより、特定の企画のためにまとまった録音という性格が強い。
時代の文脈
1970年は、英ロックがサイケデリックからハードロック、初期ヘヴィメタルへ移っていく時期だった。『Orgasm』はその境目に置かれる作品として語られている。The Godsの解散・転身期に生まれた録音で、HensleyとKerslakeが後のToe Fat、さらにUriah Heepへ進む前史として見られている。
タイトルや歌詞がかなり露骨だったことも伝えられており、流通やリリースの面で支障があったこともうかがえる。作品の位置づけとしては、当時のシーンの中で独立した大作というより、経緯の複雑さを含んだ一枚として残っている。
後年の扱い
商業的な大ヒットとして残った作品ではないが、後年の再評価は強い。特に「Uriah Heep以前の重要な前史」として扱われ、2020年には50周年版も出ている。再発紹介では、1970年当時としてはかなり露骨な題材を扱いながら、重いギターとオルガンが前に出る作品として触れられている。AllMusicでは、Ken HensleyのうねるギターとLee Kerslakeの力強いドラムが聴きどころとされ、プログレ、アシッド・ロック、初期ヘヴィメタルの要素が混ざったアルバムとして整理されている。
今回確認できた範囲では、具体的なカバーやサンプリングの記録は見当たらない。ただ、Hensleyのその後の作風につながる一枚として、後年の再発や紹介記事でたびたび取り上げられている。
なお、今回の盤は2007年のヨーロッパ盤で、Tapestry RecordsのTPT 222。バックカバーには℗1970、Copyright Control、Made Under Exclusive License to TAPESTRY RECORDS、Manufactured in EECの表記があり、シュリンクの黄色いステッカーには「Limited Edition 1000 Copies」「180 gram virgin vinyl」とある。
トラックリスト
- A1 Climax - You Tried To Take It All 6:52
- A2 Make The Feeling Last 3:38
- A3 You Must Come With Me 4:55
- A4 The Girl Who Loved, The Girl Who Loved 3:35
- B1 Orgasm 8:54
- B2 The First Time 5:00
- B3 Scattering Seeds 3:21
動画プレイリスト
このアーティストについて
Head Machine(ヘッド・マシーン)は、1970年に唯一のアルバム『Orgasm』をリリースしたイギリスのサイケデリック・ロック/ハードロック・プロジェク...
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