Orange Juice - In A Nutshell (1985)
Orange Juice『In A Nutshell』
Orange Juiceの『In A Nutshell』は、1985年にPolydorから出たベスト盤で、バンド解散後にまとめられた作品。収録範囲は『The Orange Juice』(1984年)期以降の楽曲を中心に組まれていて、「Rip It Up」「What Presence?!」のような主要シングルに加え、初期曲「Falling and Laughing」も入っている。
制作背景・収録内容
AllMusicの説明では、この編集盤はバンドが消えたあとに出されたものとして扱われている。選曲の軸は『The Orange Juice』期以降で、そこに初期の代表曲「Falling and Laughing」まで戻しているのが特徴。Orange Juiceの活動を後ろから見直す形の一枚で、シングル中心の流れを一望できる構成になっている。
レビューでは、Jack Rabidが本作を「彼らの最良盤ではないが、それでも素晴らしいレコード」と評している。あわせて、初期の荒さのあるポストパンク感と、後期の洗練された白人ソウル/ファンク志向の両方が見える、とまとめている。
時代の文脈
Orange Juiceは、スコットランドのポストパンク/インディー初期を代表するバンドとして語られることが多い。1985年1月に解散し、その直後にこの編集盤が出たため、作品自体がキャリアの区切りを示す位置にある。AllMusicは本作のスタイルをポストパンク、ニューウェーブ、ソフィスティ・ポップの交差点に置いている。
Guardianは、Orange Juiceを後年の“indie music”の先触れとして回顧している。さらに同紙は、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド的な神経質なギターと、ディスコ由来の“scratchy funk guitars”をつないだ点をバンドの魅力として挙げている。こうした見方のなかで、『In A Nutshell』は解散後の総括盤として読まれている。
収録曲の中では「Rip It Up」がUKシングル・チャート8位、「What Presence?!」が47位を記録している。ベスト盤の軸に置かれた曲としても、バンド後期の代表的な存在としても押さえやすい。
後世への影響
直接的なカバーやサンプリングの確認は今回の範囲では見当たらないが、Orange JuiceがThe SmithsやCreation周辺、さらに後のインディー勢に影響を与えたという評価は複数ある。Drowned in Soundは、Orange Juiceが「後の20〜25年の青写真」を示したと述べている。
『In A Nutshell』は、そうした評価の入口としても、まずはシングル群と代表曲をまとめた整理盤としても見やすい一枚。バンドの流れを短く追うにはちょうどいい構成で、1985年という時点でOrange Juiceの足跡をまとめた記録になっている。
トラックリスト
- A1 Falling And Laughing
- A2 Poor Old Soul (Live Version)
- A3 L.O.V.E
- A4 In A Nutshell
- A5 Felicity
- A6 I Can't Help Myself
- A7 Hokoyo
- B1 Rip It Up
- B2 Flesh Of My Flesh
- B3 A Place In My Heart
- B4 Bridge
- B5 Out For The Count
- B6 The Artisans
- B7 What Presence?!
このアーティストについて
Orange Juiceは、スコットランド・グラスゴーのベアーズデンで結成されたポストパンク・バンドだ。1976年に前身バンドとして活動を始め、1979年5月にO...
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