Reign Ghost Featuring Lynda Squires - Reign Ghost Featuring Lynda Squires (1970)
Reign Ghost Featuring Lynda Squires『Reign Ghost Featuring Lynda Squires』
カナダ・オンタリオ州オシャワ出身のReign Ghostが残したアルバムで、Lynda Squiresの名前を前面に出した形の一枚。オリジナルは1970年にParagonから出ており、ここで扱うのは2014年にスペインのOut-Siderから出た再発盤だ。フォールドアウトのインサートには写真や当時の資料、そしてバンドメンバーであるBob Brydenによるライナー・ノーツが収められている。
制作背景・エピソード
本作は1969年に録音され、バンド解散後の1970年7月に発売されたアルバムとして紹介されている。Bob Brydenの回想では、前身バンド時代の人間関係のもつれやメンバーの離脱が重なり、Lynda SquiresとBrydenを軸にした新しい編成のReign Ghostが急ごしらえで組まれたという。参加したのはJohn Pudlis、Russ Erman、Rich(Helge)Richterらで、Brydenは彼らの曲も含めて「互いの曲を持ち寄って楽しんだ」と語っている。
制作は短期間で進み、バンドが散り散りになった後に作品だけが残る形になった。アルバムの中心曲のひとつとして挙げられるのが8分超の「Enola Gay」で、資料ではこの曲が大きな聴きどころとして触れられている。Bryden自身は、当時の曲作りについて「非線形」で、流れの中で曲が形を取っていくタイプだったと回想している。
時代の文脈
Reign Ghostは1960年代後半のカナダ、特にオンタリオ州オシャワ/トロント周辺のサイケデリック/アシッド・ロックの流れの中にいたバンドとして位置づけられている。Brydenは、当初のReign Ghostがカバー・バンドからオリジナル曲中心へ移っていったと述べている。Lynda Squiresは後に『Hair』のトロント公演のキャストに入っており、当時のロックと舞台文化の接点にもいた人物だ。
このアルバムは前年のデビュー作よりも編成が大きく変わっており、前作の延長というより別のReign Ghostに近い位置づけで語られている。再発盤のライナーや紹介文では、Brydenのファズ・ギターとSquiresの強いヴォーカルが本作の核として挙げられている。
後世への扱い
確認できる範囲では、明確なカバーやサンプリングの事例は示されていない。一方で、後年の再発やコレクター向けの紹介では「カナダ産の重要なサイケデリック盤」として扱われることがある。商業的な記録については、主要チャートの数字やヒット作としての具体的な実績は見当たらない。
2014年のOut-Sider盤は、オリジナル盤を後年に再提示した再発としての役割が大きい。写真やメモラビリア、Bob Brydenによるノーツを含む構成も、この作品の来歴をたどる手がかりになっている。
トラックリスト
- A1 Long Day Journey 3:00
- A2 More Than I 3:43
- A3 Mother's Got Troubles 3:35
- A4 Pudsy's Parable 2:15
- A5 Ain't It Great 3:54
- B1 Breast Stroke Blues 4:21
- B2 Solar Nice 2:38
- B3 Breadbox 2:00
- B4 Enola Gay 8:20