Henry Franklin - The Skipper At Home (1974)
Henry Franklin 1974

Henry Franklin - The Skipper At Home (1974)

Jazz Funk / Soul Jazz-Funk Soul-Jazz Modal Spiritual Jazz

Henry Franklin『The Skipper At Home』

ロサンゼルス出身のベーシスト、Henry Franklin(ヘンリー・フランクリン)こと“Skipper(スキッパー)”が、名門Black Jazz Recordsから1974年に発表したリーダー第2作。1972年の名盤『The Skipper』に続くアルバムで、カタログ番号はBJQD/17。Black Jazzの全カタログの中でも、フランクリンの名を冠した至高のスピリチュアル・ジャズ・ファンクとして絶大な支持を集めている。

制作背景・エピソード

録音はカリフォルニア州ハリウッドのStage And Sound Studioで行われ、当時最新鋭の4チャンネル・サラウンド(Stereo/Quadrophonic 4 Channel LP)として制作された。参加メンバーには、ドラムにマイルス・デイヴィスやウェザー・リポート等でも知られるレオン・“ンドゥグ”・チャンスラー、鍵盤に名手カーク・ライトシー、管楽器にチャールズ・オーウェンズとオスカー・ブラッシャー、ギターにケニー・クライマックスらを迎えた強力なオクテット編成である。フランクリンの強靭なアコースティック・ベースを軸に、熱気を帯びたインタープレイが繰り広げられる。

収録曲では、チック・コリア作の名曲「What Was」を深遠なスピリチュアル・ジャズへと再解釈している点が光る。自作曲のオープニング「Blue Lights」は、力強くドライヴするベースラインとンドゥグ・チャンスラーの強烈なドラムブレイク、そしてカーク・ライトシーのエレピが鮮烈に舞い踊る至宝のキラー・トラックである。

時代の文脈

Black Jazz Recordsは、ピアニストのジーン・ラッセルらによって設立され、1971年から1975年まで活動したUSのインディペンデント・ジャズ・レーベルである。デトロイトのTribeやニューヨークのStrata-Eastと同様、メジャー資本に頼らず黒人ミュージシャン自身の主導で立ち上がり、公民権運動以降のブラック・コンシャスネス(黒人意識)とスピリチュアルな探求、そしてファンクやソウルの熱量を融合させた。『The Skipper At Home』は、まさにそのブラック・ジャズ運動が最も成熟した時期に生み出された結晶である。

サウンドと後世への影響

1975年のレーベル活動停止後、Black Jazzの作品群は長らく入手困難となり幻化していたが、1980年代末以降のアシッド・ジャズ/レア・グルーヴの潮流の中で世界的な再発見が進んだ。ジャイルス・ピーターソンらによるクラブ・プレイや近年のReal Gone Musicによる正規復刻を通じて神格化され、アコースティック・ジャズの気品と重量級ジャズ・ファンクが共存する最高峰の一枚として今なおジャンルを超えて絶賛されている。

トラックリスト

  1. A1 Blue Lights 7:03
  2. A2 What Was 8:28
  3. A3 Soft Spirit 7:35
  4. B1 The Magic Boy 8:49
  5. B2 Venus Fly Trap 6:17
  6. B3 Waltz For Boobuss 3:33

動画プレイリスト

公開: 2026年10月

このアーティストについて

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