Imagination - Night Dubbing (1983)
Imagination『Night Dubbing』
1983年にUKのR&B Recordsから出た『Night Dubbing』は、英ロンドン出身のポスト・ディスコ/エレクトロ・ソウル・トリオ、イマジネーション(Imagination)の初となるリミックス・アルバム。1981年の『Body Talk』と1982年の『In the Heat of the Night』から選ばれた主要シングル曲を、ダブ/ダンス仕様のミックスへと再構築した作品である。タイトルはレーベル面では『Night Dubbin'』と表記されている。
制作背景
本作は既発曲の再構築に焦点を当てた企画盤であり、リミックスの大半はロンドンのRed Bus Studiosで行われた。中心となったのは、イマジネーションの全盛期を築いたプロデューサー・デュオ、スティーヴ・ジョリーとトニー・スウェイン。Fairlight CMIサンプラーやリバーブ、ディレイを駆使し、立体的な音響空間を作り出している。
特筆すべきは、ニューヨークのElectric Lady Studiosにて、伝説的クラブ「パラダイス・ガレージ」のDJラリー・レヴァン(Larry Levan)が「Changes」のリミックスを手がけた点である。ロンドンの洗練されたエレクトロ・ソウルと、ニューヨークのアンダーグラウンド・クラブ・カルチャーがダイレクトに交差した歴史的トラックとなった。
時代の文脈
イマジネーションは、リー・ジョン(リード・ボーカル)、アシュリー・イングラム(ベース、ギター)、エロール・ケネディ(ドラムス)の3人組。1980年代初頭の英国では、レゲエのダブ手法をシンセ・ポップやポスト・ディスコに応用する流れがあり、ヒューマン・リーグの『Love and Dancing』やソフト・セルの『Non-Stop Ecstatic Dancing』なども同時代に登場していた。
その中で『Night Dubbing』は、ディスコ終焉期から初期ハウス/ガラージへの進化を決定づけた一枚としてクラブ・シーンに強烈なインパクトを与えた。リー・ジョンの官能的なファルセット・ボーカルを細かく切り刻み、深いエコーと残響の中に沈み込ませたサウンドは、フロア向けの長尺ミックスとして高い中毒性を持っている。
後世への影響とチャート
英音楽誌『Mixmag』は本作を「プロト・ハウス(初期ハウス)の礎となった金字塔」と位置づけ、「リッチなエレクトロニクスによってディスコからハウスへの進化を決定づけたプロダクションの到達点」と絶賛。発売当時の英タイムズ紙(The Times)も「現代の録音スタジオの可能性を示す魅力的な入門書」と評した。
単なる企画盤の枠を超えて商業的にも成功を収め、全英アルバム・チャート(UK Albums Chart)で最高9位を記録、英国レコード産業協会(BPI)よりシルバー・ディスク認定を受けた。後のディープ・ハウス、ガラージ、バレアリック・シーンに計り知れない影響を与えた傑作リミックス・アルバムである。
トラックリスト
- A1 Flashback 4:47
- A2 Just An Illusion 6:34
- A3 Music And Lights 5:34
- A4 So Good, So Right 4:34
- B1 Body Talk 4:44
- B2 Heart 'n' Soul 4:03
- B3 Changes 6:24
- B4 Burnin' Up 4:47
動画プレイリスト
このアーティストについて
Imaginationは、1981年4月に結成されたイギリスのソウル/ファンク・バンドだ。メンバーはリー・ジョン、アシュリー・イングラム、エロール・ケネディ...
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