Isotope - Illusion (1974)
Isotope 1974

Isotope - Illusion (1974)

Jazz Fusion

Isotope『Illusion』

Isotopeの2作目として知られる『Illusion』は、1974年の作品。英国ジャズ・ロック/フュージョン・バンドとして活動していたIsotopeが、編成を組み替えたあとに残したアルバムで、Gary Boyle(g)、Nigel Morris(ds)に加えて、元Soft MachineのHugh Hopper(b)とLaurence Scott(key)が参加している。録音はMonmouthshireのRockfield Studiosで行われた。

制作背景・エピソード

この作品では、前作からメンバーが入れ替わり、BoyleとMorrisにHopperとScottが加わった編成が核になっている。複数の解説で、Hopperのファズの効いたベースが作品の推進力になり、Boyleの速弾きギターと組み合わさって、より攻めた音像を作ったと述べられている。BoyleがStomu YamashtaのEast WindでHopperと接点を持っていたことが、参加のきっかけになったという見方も示されている。

レーベル表記はUS盤でGullのGU6-402S1。盤のクレジットでは、℗ © 1975 Motown Record Corporationとなっている。別ラベルの盤も確認されており、US流通の事情を含めて複数の版が存在する。

時代の文脈

1970年代前半の英国ジャズ・ロック/カンタベリー周辺の動きの中に置かれる作品でもある。レビューや再発解説では、Mahavishnu Orchestra的な緊張感を持ちながら、Soft MachineやBrand Xに近い英ジャズ・ロックとして扱われている。Isotopeの中では、デビュー作よりアグレッシブな作品として触れられ、のちのGary Boyleのソロ活動へつながる流れの途中にあるアルバムとしても紹介されている。

当時の主要チャート実績は確認されていないが、1974年末の『Record Mirror』で好意的に取り上げられ、1975年には『Billboard』でも輸入盤として注目された記録がある。

後世への評価

今回の範囲では、明確なカバーやサンプリングの記録は見当たらない。ただ、後年の再発紹介やレビューでは、Hopperの存在感とBoyleの演奏があらためて取り上げられ、Isotopeの中でも『Illusion』を「最も攻撃的」と見る評価や、「英国ジャズ・ロック史上の傑作」とする扱いが見られる。リイシューを通じて、Canterbury系やフュージョン系のリスナーに再発見された作品として語られている。

聴きどころとして挙げられている点

JazzMusicArchivesのSean Traneは、表題曲「Illusion」や「Spanish Sun」にMahavishnu的な要素が最も強いと評している。同サイトのFunkFreak75は、Boyleのワウを効かせたギターとHopperの歪んだベースが、曲の上で冒険性を担うと述べている。AllMusicでも、Scottの鍵盤とHopperの参加が重要な戦力として紹介されている。

『Illusion』は、参加メンバーの入れ替わり、Rockfield Studiosでの録音、HopperのベースとBoyleのギターの組み合わせ、そして再発期の再評価まで、作品の輪郭がはっきり追える1枚。Isotopeというバンドの中でも、変化の途中に置かれたアルバムとして記録されている。

トラックリスト

  1. A1 Illusion 3:54
  2. A2 Rangoon Creeper 5:54
  3. A3 Spanish Sun 7:45
  4. A4 E-Dorian 2:00
  5. B1 Frog 2:30
  6. B2 Sliding Dogs, Lion Sandwich 5:59
  7. B3 Golden Selection 5:13
  8. B4 Marin County Girl 2:06
  9. B5 Lily Kong 2:33
  10. B6 Temper Tantrum 3:42

動画プレイリスト

公開: 2026年10月

このアーティストについて

Isotope

Isotope

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