Japan - Adolescent Sex (1978)
Japan『Adolescent Sex』
Japanのデビュー・スタジオ・アルバム『Adolescent Sex』は、1978年にUKでリリースされた作品。デヴィッド・シルヴィアンを中心にロンドンで結成されたバンドが、ドイツのハンザ・レコードと契約して世に出した最初のアルバムで、英国盤はAriola HansaのAHAL 8004として出荷された。プロデュースは元ニルヴァーナのレイ・シンガーが担当し、ロンドンのモーガン・スタジオで録音されている。
制作背景・エピソード
この時期のJapanは、デヴィッド・シルヴィアン(ボーカル、ギター)、ミック・カーン(フレットレス・ベース、サックス)、スティーヴ・ジャンセン(ドラム)、リチャード・バルビエリ(シンセサイザー、キーボード)、ロブ・ディーン(リード・ギター)の5人編成。初期のサウンドは、ニューヨーク・ドールズ、ロキシー・ミュージック、T・レックスに通じるグラム・ロックの要素と、ファンク由来のリズムを組み合わせたものとして語られている。
シングル「Don't Rain On My Parade」は、バーブラ・ストライサンド主演のミュージカル『ファニー・ガール』のスタンダード曲を、疾走感のあるグラマラスなパンク/ロックへと組み替えたカバー曲。「The Unconventional」は、プロデューサーの助言を受けてシルヴィアンが一気に書き上げたとされる。こうした曲作りの経緯が、そのままアルバムの輪郭になっている。
時代の文脈
1978年のUKは、セックス・ピストルズやクラッシュが牽引したパンクの渦中。Japanの中性的なメイクと退廃的な見た目、そこにグラム/ファンク色の強いロックを載せたスタイルは、英国の音楽メディアからは時代遅れとして扱われ、本国チャートでは苦戦した。アルバムは英国では大きなヒットにならなかった一方、日本では『Music Life』の強い後押しもあって早くから注目され、国内での人気が先行した。
この作品は、のちの『Quiet Life』や『Tin Drum(錻力の太鼓)』につながるJapanの出発点でもある。ハンザ時代の3作の最初にあたり、後のVirgin移籍以前のバンド像をそのまま残した1枚として位置づけられている。英国盤には歌詞シートまたはインナー・スリーブが付属したコピーがあり、同じ品番AHAL 8004でも英国製とドイツ製の盤が存在した。
後世への影響
ミック・カーンのフレットレス・ベースは、この時点ですでに個性が見え始めており、後年のJapanの音作りへつながっていく。バンドのヴィジュアルやステージングは、のちのニュー・ロマンティック勢、とくにデュラン・デュラン、さらに日本のヴィジュアル系バンドの参照点としても挙げられている。Japanは1980年にVirgin Recordsへ移ってから評価を広げていくが、その前段階を記録したのがこの『Adolescent Sex』ということになる。
チャート面ではUK本国で目立った成績は残せなかったものの、日本ではアルバム・チャート上位に入り、ゴールド・ディスクも獲得したとされる。1978年4月8日付のUK初出盤として、Japanの初期像をそのまま封じ込めた記録として残る作品。
トラックリスト
- A1 Transmission 4:46
- A2 The Unconventional 3:02
- A3 Wish You Were Black 4:48
- A4 Performance 4:36
- A5 Lovers On Main Street 4:07
- A6 Don't Rain On My Parade 2:53
- B1 Suburban Love 7:25
- B2 Adolescent Sex 3:42
- B3 Communist China 2:42
- B4 Television 9:12
動画プレイリスト
このアーティストについて
Japanは、1974年にロンドン南部のCatfordで結成されたニュー・ウェイヴ/アート・ロック・バンドだ。中心メンバーはDavid Sylvian、Steve Jansen、Ric...
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