The Jones Girls - The Jones Girls (1979)
The Jones Girls『The Jones Girls』
1979年にフィラデルフィア・インターナショナル・レコーズから出た、ザ・ジョーンズ・ガールズのデビュー・アルバム。デトロイト出身の3姉妹、シャーレイ・ジョーンズ、ヴァロリー・ジョーンズ、ブレンダ・ジョーンズによるヴォーカル・トリオで、70年代を通じてルー・ロウルズ、テディ・ペンダーグラス、アレサ・フランクリンらのバックを務め、1975年から78年にはダイアナ・ロスのワールド・ツアーにも同行していた経歴を持つ。そうした下積みを経て、PIRから初のLPを発表した一枚である。
制作背景・エピソード
制作はフィラデルフィアのシグマ・サウンド・スタジオで行われ、マスタリングは同じくフィラデルフィアのフランクフォード/ウェイン・マスタリング・ラボで施された。PIRの中心人物であるケネス・ギャンブルとレオン・ハフがグループを迎え入れ、MFSBの精鋭ミュージシャン陣とともに制作が進められた。さらに、マクファデン&ホワイトヘッドやデクスター・ワンゼルら、レーベルに関わる主要クリエイターが楽曲提供に加わっている。
収録曲では、ギャンブル&ハフが手がけた「You Gonna Make Me Love Somebody Else」がリード・シングルとして出され、アルバムの中心に置かれた。デクスター・ワンゼルが手がけた「We're A Melody」や、名バラード「Who Can I Run To」など、作家陣の多彩な楽曲が作品の軸になっている。
時代の文脈
70年代末のPIRは、ダンスフロア向けのビートだけでなく、よりメロウなモダン・ソウル/アーバン・コンテンポラリー寄りの制作へと比重を移していた。本作はその流れの中で出たタイトルで、フィリー・ソウル後期の作品として位置づけられている。シグマ・サウンドでの録音、ストリングスやホーンを含む編成、そして3姉妹のコーラスを前面に出した作りが、当時のPIRの制作体制と重なっている。
グループ自身にとっては、長年のバック・シンガーとしての活動から、PIRでの正式なアルバム作品へ移った節目の一枚。アレサ・フランクリンやダイアナ・ロスの現場で評価されてきた歌唱力が、ここでグループ名義の作品として形になった。
後世への影響
このアルバムからは、のちにいくつかの楽曲が再び注目を集めている。「Who Can I Run To」は1995年にエクスケイプがカバーし、ジャーメイン・デュプリのプロデュースで全米R&Bチャート1位、Hot 100で8位を記録した。「You Gonna Make Me Love Somebody Else」は、ザ・ファームが1997年の「Firm Biz」でサンプリングしている。
また、「This Feeling's Killing Me」は日本のFree Soulムーブメントでも再評価され、クラブ・クラシックとして親しまれている。
評価・チャート
全米Billboard R&Bアルバム・チャートでは8位を記録し、ゴールド・ディスクを獲得。シングル「You Gonna Make Me Love Somebody Else」もR&Bシングル・チャート5位(Hot 100で38位、ダンス・チャート12位)まで上昇した。
トラックリスト
- A1 This Feeling's Killing Me 3:30
- A2 You Made Me Love You 4:53
- A3 Show Love Today 3:52
- A4 You Gonna Make Me Love Somebody Else 5:17
- B1 Life Goes On 4:30
- B2 Who Can I Run To 3:25
- B3 We're A Melody 5:25
- B4 I'm At Your Mercy 4:48