Abacus - Just A Day's Journey Away! (1972)
Abacus『Just A Day's Journey Away!』
Abacusの2作目『Just A Day's Journey Away!』は、1972年6月にミュンヘンのMusicland Studiosで録音されたとされる作品で、公式サイトでは1972年5月発売のPolydor盤として案内されている。今回の2012年盤は、ドイツのNew Music - Green Treeから出た再発盤で、デジタル・リマスター仕様。オリジナルの1972年盤をそのまま追う形ではなく、B4とB5に1981年夏の未発表音源から取られたボーナストラックが加えられている。
制作背景と収録内容
本作の中心は、英国人ボーカリストのChris Williamsを軸にした制作で、Hans-Rolf “Charly” Schade、Cristoph Barutzky、Klaus Kohlhase、Felix Hans、Konstatin Bommariusらが関わっていたとされる。収録曲はウィリアムズ、バルツキー、シャーデの共作が多く、曲名にも「München」や「Hamm Spring ’71」といった地名や時期を示す語が見える。
このアルバムについては、Abacusの公式サイトで制作経緯が整理されており、Musicland Studiosでの録音時期や、1972年5月のPolydor盤としての案内が確認できる。再発盤のクレジットには℗ 1972 © 2011とあり、2012年盤はそのマスターをもとにした再編集・再発の位置づけになっている。単一ジャケットにポリライナー付きの内袋、という装丁も記されている。
時代の文脈
Abacusは1971年にドイツ・ハムで結成され、もともとはFashion.という名で活動していたバンド。そこにChris Williamsが加わってAbacusとなり、デビューLPは英国的な要素とクラウトロックを混ぜたプログレ寄りの内容だったと紹介されている。2作目の本作は、その流れの中で録音された作品で、公式サイトでは1972年のGermersheim Rock Festival、第2回British Rock MeetingでPink Floyd、Wishbone Ash、Status Quoらと並んで大観衆の前に立ったことにも触れている。
外部の解説では、前作に比べて実験性をやや抑え、フォークやカントリー寄りの歌中心の路線に移った作品として扱われている。Alex Gitlinの解説では、Dag Erik Asbjørnsenの『Cosmic Dreams at Play』を引きつつ、前作ほど大胆ではない続編とされ、「Ballad Of Lucky Luke」のようなカントリー曲は好みが分かれる一方、「Seasong」「Munchen 23」「White House May Come」は聴きどころとして挙げられている。
補足
1972年9月の『Sounds』誌にはManfred Gilligによるレビューが掲載されたとされるが、ここでは本文の要点までは確認できない。チャート実績や売上の数値についても、今回参照した資料では具体的な記録は見当たらない。
Abacusの初期キャリアを追ううえで、『Just A Day's Journey Away!』は、1972年の録音とその後の再発盤のあいだにある時間差も含めて整理しやすい一枚。公式サイトに残る制作情報と、再発盤に加えられた1981年の未発表音源が、作品の輪郭をいっそうはっきりさせている。
トラックリスト
- A1 Seasong 7:09
- A2 München 23 5:04
- A3 Hamm Spring '71 3:58
- A4 Ballad Of Lucky Luke 3:00
- B1 Continued On Page 2. Col./6 5:13
- B2 White House May Come White House May Go 4:12
- B3 What Else 9:06
- B4 Rocky Mountain Cowboy 4:24
- B5 Backstage 2:40