Anna Identici - Maria Bonita (1986)
Anna Identici 1986

Anna Identici - Maria Bonita (1986)

Rock Pop Folk, World, & Country Soft Rock Folk

Anna Identici『Maria Bonita』

Anna Identiciの『Maria Bonita』は、1986年にイタリアのRicordiから出たアルバムで、彼女のラスト・アルバムとして知られている。Sergio Bardottiと組んで制作された作品で、資料では「南米の女性の社会的条件」を主題にしたコンセプト・アルバムとして位置づけられている。

制作背景・エピソード

制作面では、Bardottiがプロデューサーを務め、録音とミキシングには複数のスタジオとエンジニアが関わっている。編曲はMichele Ascoleseが中心で、一部をArmando Franceschiniが担当した。参加ミュージシャンには、アコーディオンのAntonello Salis、サックスのAmedeo Bianchi、ピアノ/キーボードのAdriano Pennino、Dario Baldan Bemboらの名前が挙がっている。こうしたクレジットからは、ラテン色とポップ/フォークの要素を混ぜた編成で制作されたことがうかがえる。

また、このアルバムには1984年の舞台作品『Telecomando』で歌われた曲が含まれていたとされる。収録曲の中では「Se fossi il tempo」が後年Simone Cristicchiに取り上げられたという記録がある。さらに「La Ballerina/Ciranda da Bailarina」は、アルバム以前に舞台で歌われていたことが確認されている。

時代の文脈

Anna Identiciは1960年代のポップ歌手として活動を始め、1970年代には労働や社会問題を扱うフォーク/社会派の方向へ軸足を移した。『Maria Bonita』は、その流れの延長に置かれる1980年代半ばの作品であり、彼女のキャリアの終盤を示す一枚でもある。資料では、彼女がサンレモ的な軽さのイメージから離れ、社会的テーマを歌う表現者として語られている。

このアルバムは、南米の女性問題を扱うことで、イタリアの女性歌手が国際的・政治的な視点へ踏み出した例として紹介されている。後年の回顧では、彼女の仕事の中でも「新しい試み」として触れられている。

後世への影響

収録曲の再演として確認できるのは、「Se fossi il tempo」をSimone Cristicchiが取り上げた例と、「La Ballerina/Ciranda da Bailarina」が舞台作品で先に歌われていた事実くらいに限られる。大きなカバー史やサンプリング史については、今回確認できた資料では広くは追えない。

批評面では、Anna Identiciの声を民謡的、労働歌的な語り口に結びつける見方があり、ギター中心の簡素な編成と南米的な題材の組み合わせが挙げられている。別の紹介では、Bardottiとの共同作業によって重いテーマをポップに押し出した点が特徴として述べられている。

なお、チャート実績や売上の具体的な数字は見当たらず、回顧記事では「埋もれた作品」「十分に注目されなかった最終作」といった扱いが目立つ。商業面の記録よりも、制作の意図と作品の位置づけのほうが、このアルバムを読み解く手がかりになっている。

トラックリスト

  1. A1 Fino A Che Si Può Io Canto 3:23
  2. A2a Ballata Di Maria Bonita 3:36
  3. A2b Mulher Rendeira 3:02
  4. A3 Sognavo Un Uomo Così 4:00
  5. A4 Fisarmonica (Sanfoninha Choradeira) 2:25
  6. A5 Di Là Dal Confine 4:18
  7. B1 Terra Di Nessuno (Asa Branca) 2:56
  8. B2 No Senhor 3:57
  9. B3 Pensa A Noi (Pense N'Eu) 3:07
  10. B4 Notte Strana 4:28

動画プレイリスト

公開: 2026年10月
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