Commodores - Movin' On (1975)
Commodores『Movin' On』
Commodoresの『Movin' On』は、1975年10月に発表された3作目のスタジオ・アルバム。前作『Caught in the Act』に続いて同じ年に出た作品で、バンドが短い間隔で制作を進めていた時期の1枚になる。録音とミックスはハリウッドのMotown Recording Studiosで行われ、プロデュースと編曲はJames Anthony Carmichaelとバンド自身が担当した。エンジニアのCal Harrisは、ARPシンセサイザーのプログラミングも手がけている。
制作背景
コモドアーズは、アラバマ州タスキーギ大学で1968年に結成された。学内の2つのグループMysticsとJaysが合流して生まれ、テニスの奨学金で同大学に入ったLionel Richieは、1年生のときに友人のThomas McClaryに誘われてMysticsに加わった経緯がある。1971年から2年間はJackson 5の前座を務め、その後Motownへ移籍。1974年のMotownでの最初のシングル、激しいファンクのインスト「Machine Gun」はHot 100で22位となった。
本作では、全曲をメンバー自身が書いている。「Hold On」と「Free」はMcClaryとRichie、「Mary, Mary」はMilan Williams、「Sweet Love」はRichie、「(Can I) Get A Witness」はWalter “Clyde” Orange、「Gimme My Mule」はRonald LaPread、「Time」はWilliam KingとMcClaryの共作、「Cebu」はMcClaryの単独作。
時代の文脈
1975年のコモドアーズは、前作『Caught in the Act』で「Slippery When Wet」がR&Bチャート1位を記録した直後のタイミング。本作からは「Sweet Love」が1975年11月25日にシングル化され、翌1976年にHot 100で5位、R&Bチャートで2位を記録した。グループにとって初の全米トップ10ヒットで、全英では32位。アルバム自体もBillboard 200で29位、R&Bアルバム・チャートで7位を記録している。
「Sweet Love」のアルバム版は6分を超え、Lionel Richieが半ば歌い、半ば語るように入る場面のあと、リフレインがフェイドアウトまで続く構成。それまでのバンドは、Stereogumの言葉を借りれば「洗練された、跳ね回るようなパーティー・ファンク」で知られており、Richieが書いて歌ったこのバラードは、初期のハードなファンクから離れる転機となった。このあと「Just To Be Close To You」(Hot 100で7位)、「Easy」(4位)が続き、1978年の「Three Times A Lady」で全米1位に達する。
批評と曲の扱い
Cash Box誌は「Sweet Love」について、密度のある色彩豊かなハーモニーと、滑らかに流れるアレンジを評価している。Robert ChristgauはB−を付け、「またしてもファンク。それも予想以上にたくさん」と書き、「Cebu」のシンセサイザーには手厳しい一方で、「Gimme My Mule」をオーティス・レディングとカーラ・トーマスの「Tramp」が示した意味でのカントリーとして扱い、「Mary, Mary」にはマイケル・ネスミスの同名曲より面白いと触れている。最後は「ファンクでない曲は『Sweet Love』。ヒットしたのも『Sweet Love』。これは予想どおり」と締めくくった。
後年の扱い
インスト曲「Cebu」は、その後クワイエット・ストーム系のラジオ局で定番曲になった。また、1976年の「Fancy Dancer」と1983年の「Only You」のB面にも使われている。
トラックリスト
- A1 Hold On 3:16
- A2 Free 3:54
- A3 Mary, Mary 4:08
- A4 Sweet Love 6:31
- B1 (Can I) Get A Witness 5:01
- B2 Gimme My Mule 5:05
- B3 Time 3:21
- B4 Cebu 4:48
動画プレイリスト
このアーティストについて
Commodores(コモドアーズ)は、1968年にアラバマ州のタスキーギ大学(Tuskegee Institute)の学生たちによって結成されたアメリカのファンク/ソウル...
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