Donovan - Donovan (1975)
Donovan『7-Tease』(1975)
ドノヴァンの1975年作『7-Tease』は、前年までの『Essence to Essence』の不振を受けて、新しいプロデューサーと新曲群で制作されたアルバム。収録曲のうち7曲をドノヴァン自身が書き、初期からの師であるダレル・アダムズの曲も選ばれている。米国盤はPye Recordsからのリリースで、ラベル表記には「Made in USA by ATV Records Inc. NYC」とある。
制作背景・エピソード
制作は1974年末に始まり、ノーバート・パットナムがプロデュースを担当した。後年のまとめ記事では、パットナムがより滑らかなナッシュヴィル寄りの音を持ち込み、マーク・ラディスがアレンジ面を支えたとされている。曲作りの面では、ドノヴァン自身の新曲に加えて、ダレル・アダムズの楽曲を取り入れている点が目を引く。作り手を替えながら次の一手を探る流れの中で組み上げられた一枚として整理できる。
本作の収録曲でよく触れられるのが「The Mountain」と「My Love Is True (Love Song)」。後年のレビューでは、「The Mountain」は『A Gift from a Flower to a Garden』期を思わせる牧歌的な神秘性を残し、「My Love Is True (Love Song)」は穏やかなフォークポップの流れを保つと評されている。こうした見方からは、パットナムの手で洗練された質感が加わりつつ、ドノヴァンらしい素朴な抒情も残されたアルバムとして受け止められている。
時代の文脈
『7-Tease』は、60年代のサイケデリック作品で知られるドノヴァンが、70年代半ばに再びヒット作を狙う局面で発表したアルバム。70年代前半の彼は、プロデューサーを替えながら商業的回復を模索しており、この作品はその流れの中間点に置かれている。1975年には、Pye側が過去曲の再編集企画「The Pye History of British Pop Music」を打ち出しており、新作での復活と旧カタログの再商品化が並行して進んでいた時期でもある。
チャートでは、米国Billboardで最高67位、英国で最高135位を記録している。大きなヒット作ではないが、次作『Slow Down World』へつながる時期の作品として記録されている。
後世への影響
今回確認できる範囲では、直接的なカバーやサンプリング、明確な後続アーティストへの影響は見当たらない。作品の位置づけは、まず1975年のドノヴァンがどんな制作体制で動いていたかを示す一枚として押さえたい。
トラックリスト
- A1 Universal Soldier 2:10
- A2 To Sing For You 2:43
- A3 Colours 2:44
- A4 To Try For The Sun 2:36
- A5 Hey Gyp (Dig The Slowness) 3:10
- A6 Candy Man 3:26
- B1 Catch The Wind 2:16
- B2 Josie 3:25
- B3 Remember The Alamo 3:02
- B4 Donna, Donna 2:54
- B5 Circus Of Sour 1:50
- B6 Sunny Goodge Street 2:52
動画プレイリスト
このアーティストについて
Donovan(ドノヴァン、本名:Donovan Philips Leitch)は、1946年5月10日生まれのスコットランド・グラスゴー出身のシンガー・ソングライター/ギタリ...
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