Härte 10 - Welcome To Germany (1985)
Härte 10『Welcome To Germany』について
Härte 10の『Welcome To Germany』は、1985年にドイツでBaffから出たアルバムで、録音とミックスは1985年3月、ボーフム=ランゲンドレーアのFairland Studiosで行われた。Härte 10は1983年にケルンで結成されたトリオで、Frank Köllges、Mike Herting、Valerie Kohlmetzの3人による編成。Herting自身はこのグループを「実験的なファンク・ロックのグループ」と紹介している。
制作背景・エピソード
中心人物のひとりFrank Köllgesは、1952年デュッセルドルフ生まれの打楽器奏者、作曲家、パフォーマンス・アーティスト。グラーツとケルンの音楽大学で学び、1969年にはパフォーマンス・グループpadlt noidltを共同で立ち上げた。1979年にはその楽団を率いてサーカスのツィルクス・ロンカリで演奏し、1981年にはインダストリアル・バンドのディー・クルップスに短期間参加して『Stahlwerksinfonie』の最初のヴァージョンの録音にも関わっている。帆船の乗組員や社会教育士として働いた時期を経て、1983年にHärte 10を結成した。
もうひとりの中心人物、Mike Hertingは1954年ケルン生まれ。サイレント映画の伴奏ピアニストだった祖母からピアノを習い、学生時代にはジャズ・ロック・グループHeadbandを結成している。1982年からはアルト・サックス奏者チャーリー・マリアーノとの共演も続けていた。本作は、1983年のデビュー作に続くHärte 10の2作目のアルバムにあたる。
時代の文脈
本作は、ドイツのフリー・ジャズ・レーベルMoers Musicの傍系レーベルBaffからリリースされた。基本的にジャズのレーベルであるMoers Musicの中で、Härte 10は異色の存在だった。メンバーはジャズ・ミュージシャンだったが、演奏はジャズそのものではなく、攻撃的なニューウェイヴの感触にさまざまな音楽を混ぜ合わせたもので、フランスのCatalogueや、Der Plan、The Residentsと比べられることもある。
ディスコグラフィー上では、本作のあとに1987年の『Gugu Dada』が続き、これが最後のアルバムになった。そこではギターのPaul Shigiharaが加わっている。Köllgesはその後、1987年にAdam Noidlt Intermission Orchestraでカッセルの国際美術展ドクメンタ8の開幕を飾った。Hertingは1998年からWDRビッグバンドの指揮者、編曲家、作曲家として活動し、ヴォルフガング・ニーデッケンのボブ・ディラン・プログラムでピアノを弾くなど、その後も幅広く仕事を続けている。Köllgesは2012年1月1日に、がんのため亡くなった。
トラックリスト
- A1 I Know What You Are Thinking 4:10
- A2 Tauchstation 3:47
- A3 Melodie D'Amour 3:42
- A4 Welcome To Germany 3:31
- A5 Happy New Year 5:06
- B1 Alles Ist Meins 4:24
- B2 Weit Fort 4:23
- B3 Mann Mit Der Mark 2:42
- B4 Abgeseilt 5:33
- B5 The End 0:14
動画プレイリスト
このアーティストについて
Härte 10(ヘルテ・ツェーン)は、1980年代初頭の旧西ドイツで結成されたアヴァンギャルド/ニュー・ウェイヴ/エレクトロ・ファンク・トリオだ。前衛...
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