Kaipa - Inget Nytt Under Solen (1976)
Kaipa 1976

Kaipa - Inget Nytt Under Solen (1976)

Rock Prog Rock

Kaipa『Inget Nytt Under Solen』(1976)

スウェーデンを代表するシンフォニック・プログレッシヴ・ロック・バンド、カイパ(Kaipa)が1976年にDeccaから発表したセカンド・アルバム。邦題『陽の下に新しきものなし』としても知られる本作は、ハンス・ルンディン(Hans Lundin)の多彩かつ幻想的なキーボード・ワークと、当時17歳の若き天才ギタリスト、ロイネ・ストルト(Roine Stolt)のエモーショナルなギター・プレイが高次元で融合した、北欧プログレッシヴ・ロックの最高峰として名高い名盤である。

大作組曲「Skenet Bedrar」と収録曲の魅力

本作のハイライトは、アナログA面全体を占める約22分の長大組曲「Skenet Bedrar(見せかけの幻)」。5つのパートから構成されるこの大作は、メロトロン、ハモンド・オルガン、フェンダー・ローズ、各種アナログ・シンセサイザーが織りなす荘厳な音絵巻と、ジェネシスのスティーヴ・ハケットやキャメルのアンディ・ラティマーを想起させるロイネ・ストルトの泣きのギター・ソロが劇的に交錯する。北欧の清澄な空気感とクラシカルな美旋律が息もつかせぬ展開で押し寄せるプログ・ロック史上の至高の組曲である。

B面には、哀愁を帯びた叙情派ボーカル曲「Ömsom Sken」をはじめ、勇壮なファンファーレが響くインストゥルメンタル「Korståg(十字軍)」、愛らしい小品「Stengrodornas Parad(石蛙の行進)」、そして気品に満ちたメロディでアルバムを静謐に締めくくる表題曲「Inget Nytt Under Solen」など、構築美とメロディの豊かさが際立つ楽曲が並ぶ。

制作背景とサウンド・プロダクション

レコーディングはストックホルムのマーカス・ミュージック・スタジオにて1976年夏に行われた。ハンス・ルンディン(キーボード、ボーカル)、ロイネ・ストルト(ギター)、トーマス・エリクソン(Tomas Eriksson:ベース)、インゲマル・ベリマン(Ingemar Bergman:ドラム)という黄金期の4人編成で制作され、エンジニアのライフ・マセス(Leif Mases)とともにバンド自身がプロデュースを担当。アコースティック楽器の温もりと重厚なシンセサイザー群が緻密にレイヤーされたオーガニックな音響美が、作品の気品と深みを決定づけている。

後世への影響とバンドの歩み

本作で卓越したメロディ・センスとギター・プレイを披露したロイネ・ストルトは、のちにザ・フラワー・キングス(The Flower Kings)を結成し、1990年代以降のシンフォニック・ロック・リバイバルを牽引する世界的巨頭へと成長した。また、アングラガルド(Änglagård)やアネクドテン(Anekdoten)といった90年代北欧プログの旗手たちにも多大な影響を与えた原点として、今なお世界中のシンフォニック・ロック・リスナーから敬愛され続けている。

トラックリスト

  1. Skenet Bedrar 21:41
  2. B1 Omsom Sken 3:17
  3. B2 Korståg 5:19
  4. B3 Stengrodornas Parad 0:53
  5. B4 Dagens Port 2:35
  6. B5 Inget Nytt Under Solen 6:10

動画プレイリスト

公開: 2026年10月

このアーティストについて

Kaipa

Kaipa

Kaipaはスウェーデンのシンフォニック・プログレッシブ・ロック・バンド。1973年に、キーボードのHans Lundin、ベースのTomas Eriksson、Thomas Sjöbe...

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