Beardfish - Mammoth (2010)
Beardfish『Mammoth』(2011)
スウェーデンのプログレッシヴ・ロック・バンド、ビアードフィッシュ(Beardfish)がプログ・ロックの名門インサイド・アウト・ミュージック(Inside Out Music)から発表した通算6作目のスタジオ・アルバム。2000年代以降の北欧プログ・シーンにおいて、1970年代のヴィンテージ・プログと現代的なヘヴィ・ロックを高次元で融合させ独自の存在感を放ってきた彼らが、緻密な構築美をよりストレートかつダイナミックなバンド・アンサンブルへと昇華させた傑作である。
制作背景とバンドの進化
本作は、フロントマンのリカード・ショーブロム(Rikard Sjöblom:ボーカル、キーボード、ギター)を中心に、デヴィッド・ザックリソン(David Zackrisson:ギター)、ロバート・ハンセン(Robert Hansen:ベース)、マグナス・エストグレン(Magnus Östgren:ドラム)の不動のラインナップで制作された。前作『Destined Solitaire』(2009年)までのシアトリカルで長大なコンセプト志向から一歩踏み込み、ヴィンテージなハモンド・オルガンやファズ・トーンの質感を活かしながら、ライブ感あふれる骨太でタイトなサウンド・プロダクションを追求している。
収録曲とサウンドの特徴
アルバムは、ドライブ感に満ちたヘヴィなリフと変拍子が交錯する「The Platform」で幕を開ける。続く15分超の大作「And The Stone Said "If I Could Speak"」は本作の白眉。イエス(Yes)やキング・クリムゾン(King Crimson)、フランク・ザッパ(Frank Zappa)を彷彿とさせる変幻自在の展開に、ゲストによるサックスを取り入れたジャズ・ロック的なアプローチ、哀愁を帯びたメロディが息つく暇もなく繰り広げられる。
さらに、ポップな親しみやすさと技巧が同居する「Tightrope」、ハード・ロックの力強い疾走感とショーブロムのソウルフルなボーカルが冴え渡る「Green Waves」、そしてエモーショナルな終幕を描く「Without Saying Anything」など、大作主義とコンパクトな楽曲の双方が見事なコントラストを描いている。
時代における位置づけと評価
リリース当時、各国のプログレッシヴ・ロック専門メディアや批評家から絶賛を浴び、2011年には地元イェヴレの「Local Heroes Galan」で最優秀ローカル・バンド賞を受賞するなど、バンドが最も脂の乗った時期の勢いを刻み込んだ名盤となった。ショーブロムは後に英国の名門プログ・バンド、ビッグ・ビッグ・トレイン(Big Big Train)の中心メンバーとしても活躍するが、ビアードフィッシュが北欧レトロ・プログの最高峰として示したパワフルな到達点として、今なお多くのプログ・ファンに愛され続けている。
トラックリスト
- A1 The Platform 8:06
- A2 And The Stone Said "If I Could Speak" 15:07
- A3 Tightrope 4:33
- B1 Green Waves 8:53
- B2 Outside/Inside 1:43
- B3 Akakabotu 5:41
- B4 Without Saying Anything (Feat. Ventriloquist) 8:10
- CD-1 The Platform 8:06
- CD-2 And The Stone Said "If I Could Speak" 15:07
- CD-3 Tightrope 4:33
- CD-4 Green Waves 8:53
- CD-5 Outside/Inside 1:43
- CD-6 Akakabotu 5:41
- CD-7 Without Saying Anything (Feat. Ventriloquist) 8:10
動画プレイリスト
このアーティストについて
Beardfishは、2001年にスウェーデンのイェヴレで結成されたプログレッシヴ・ロック・バンドだ。中心になったのは、ヴォーカル、キーボード、ギターを...
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