Muse - Showbiz (1999)
Muse『Showbiz』
英国デヴォン州テインマス出身の3ピース・ロック・バンド、ミューズ(Muse)が1999年9月にマッシュルーム・レコーズ(Mushroom Records / Taste Media)から発表した衝撃のデビュー・スタジオ・アルバム。クラシック音楽の素養とヘヴィなオルタナティヴ・ロックを融合させた劇的なサウンドスケープで、のちに世界屈指のスタジアム・アクトへと飛翔する原点となった名盤である。本盤は1999年リリースのUKオリジナル2枚組LP(MUSH59LP)。
制作背景・エピソード
プロデュースを手がけたのは、レディオヘッドの『The Bends』やザ・ストーン・ローゼズの諸作で知られる名匠ジョン・レッキー。録音は、コーンウォールの人里離れた入り江に位置し満潮時には船でしかアクセスできない伝説的なソーミルズ・スタジオ(Sawmills Studio)と、ロンドンのRAKスタジオにて行われた。
当時わずか20〜21歳だったマシュー・ベラミー(ヴォーカル/ギター/キーボード)の感情を剥き出しにしたオペラティックなファルセット、ラフマニノフやショパンを彷彿とさせる繊細かつ壮大なピアノ・プレイ、そしてクリス・ウォルステンホルム(ベース)とドミニク・ハワード(ドラムス)による強靭なリズム・セクションが、新人離れした圧倒的熱量を生み出している。「Uno」「Muscle Museum」「Cave」「Sunburn」、そして耽美なバラード「Unintended」と、デビュー作にして屈指の名曲が惜しみなく注ぎ込まれた。
時代の文脈
1990年代末、ブリットポップの終息とポスト・グランジの閉塞感が漂っていたUKロック・シーンにおいて、ミューズの登場は際立っていた。表題曲「Showbiz」に象徴されるように、閉鎖的な地方都市での疎外感、音楽ビジネスへの強烈な猜疑心、思春期特有の焦燥と怒りをメロドラマティックなまでに激しく歌い上げ、同世代のリスナーを熱狂させた。
後世への影響
当初はレディオヘッドやニルヴァーナ、ジェフ・バックリィからの影響が取り沙汰されたものの、クラシカルな旋律美、プログレッシヴ・ロックの構築美、轟音ファズ・ギターを融合させたミューズ独自の音楽性は、すでに本作で確立されていた。次作『Origin of Symmetry』(2001年)や『Absolution』(2003年)での世界的ブレイクへと直結する、2000年代ロックの夜明けを告げた記念碑的アルバムである。
盤について
1999年リリースのUKオリジナル2枚組LP(Mushroom MUSH59LP / Taste Media)。見開きゲートフォールド・ジャケット仕様で、美麗な写真と歌詞がプリントされたオリジナル・インナースリーブが2枚付属している。
本盤の大きな特徴として、透明感のあるクリア・ラベルの印刷がA面とC面のみに施されており、B面とD面は文字表記のない完全なブラック・ブランク(無地)ラベル仕様となっている。ランアウトは手彫り(エッチング)刻印。全12曲を各面3曲ずつ贅沢にカッティングした2枚組フォーマットにより、広大なダイナミックレンジと圧倒的な低音の解像度を獲得している。90年代末のUKオリジナル・アナログ盤は流通枚数が非常に少なく、現在ではコレクターズ・ピースとして高い人気とプレミアを誇っている。
トラックリスト
- A1 Sunburn 3:54
- A2 Muscle Museum 4:23
- A3 Fillip 4:01
- B1 Falling Down 4:34
- B2 Cave 4:46
- B3 Showbiz 5:16
- C1 Unintended 3:57
- C2 Uno 3:38
- C3 Sober 4:04
- D1 Escape 3:31
- D2 Overdue 2:26
- D3 Hate This & I'll Love You 5:09
動画プレイリスト
このアーティストについて
Museは、イングランド・デヴォン州ティーンマス出身のロックバンドだ。1994年に結成され、メンバーはマシュー・ベラミー、クリス・ウォルステンホルム...
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