Styx - Paradise Theatre (1981)
Styx 1981

Styx - Paradise Theatre (1981)

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Styx『Paradise Theatre』

Styxが1981年に発表した『Paradise Theatre』は、シカゴに実在した劇場を題材にしたコンセプト・アルバム。1928年の開館から閉館、取り壊しまでを架空の物語として組み立て、劇場の変遷を1970年代末から80年代初頭のアメリカの変化になぞらえている。企画の中心にいたのはDennis DeYoungで、テーマは「アメリカの人々の精神における希望と再生」と語られている。

制作背景と録音の経緯

前作『Cornerstone』では、Dennis DeYoungの「Babe」がバンド唯一の全米1位になった一方で、ポップ寄りのDeYoungと、よりロック寄りの方向を望むTommy Shaw、James Youngのあいだで対立が起きた。Shawは次のシングル候補だったバラード「First Time」に反対し、A&Mはその発売を取りやめた。この流れの中で、1980年初めにはDeYoungが一時バンドを解雇されたものの、すぐに復帰している(当時は伏せられていた)。

録音は1980年、イリノイ州オーク・ローンのPumpkin Studiosで行われた。プロデュースとアレンジはバンド自身、エンジニアはRob KingslandとGary Loizzo。楽曲面では、DeYoungが「The Best Of Times」「Nothing Ever Goes As Planned」「Lonely People」、Shawが「Too Much Time On My Hands」「She Cares」、James YoungがRay Brandleとの共作「Half-Penny, Two-Penny」を担当し、「Rockin' The Paradise」は3人の共作になっている。「Too Much Time On My Hands」は、職を失い何もかもあきらめた男の歌として書かれたという。さらに「Snowblind」は、コカイン中毒から抜け出せない無力感を歌った曲で、YoungとDeYoungの作。歌詞にはShawもクレジットなしで関わっており、Youngがヴァース、Shawがコーラスを歌っている。

初回盤ではB面に音溝がなく、バンド名とParadise Theatreの柱の人魚像をかたどった模様がレーザーで刻まれていた。このUS盤(SP-3719)では、A面のラベルに両面の曲目が印字され、B面はラベルなしでSTYXロゴと人魚像のレーザー刻印になっている。見開きジャケットの絵はChris Hopkins。表記は揺れており、フロントカバーは「Theatre」、バックカバーやラベルは「Theater」。

時代の文脈と当時の反応

『Paradise Theatre』は1981年1月16日にA&Mから発売され、全米アルバム・チャートでは通算3週1位を記録した。シングルでは「The Best Of Times」が全米3位、「Too Much Time On My Hands」が全米9位まで上昇している。後者はShawにとってStyxで唯一のトップ10ヒットでもある。

1981年の1年にわたるワールド・ツアーは、その年の最高興行収入のツアーのひとつになった。公演では劇場をなぞるオープニング、自動演奏ピアノの横にDeYoungがひとりで立つ場面、映画のエンド・クレジットを思わせる終幕など、ブロードウェイや映画を連想させる演出が取り入れられた。オープニング曲の「Rockin' The Paradise」は、その後も80年代を通じてライブの1曲目として使われている。

発表当時の批評では、NewsdayのWayne Robinsが収録曲を「自分自身とも環境ともずれてしまった人々」を描いたものとして取り上げ、「Lonely People」をBeatlesの「Eleanor Rigby」の現代版と評した。評価は分かれ、AllMusicのEduardo Rivadaviaは4つ星、Rolling Stone Album Guideは2.5つ星としている。RIAAでは3×プラチナ、全英8位、カナダ3位という記録も残っている。

後年の騒動

1980年代初めには、カリフォルニアの宗教団体やのちのPMRC、Tipper Goreが「Snowblind」に逆再生すると「Satan moves through our voices」と聞こえる隠しメッセージがあると非難した。実際には音の類似はわずかで、偶然とみられている。アーカンソー州上院では、逆回転メッセージを含むレコードに警告ラベルを求める法案が可決され、その中でStyxの名も挙がった。バンドはこれを繰り返し否定し、この騒動への反発が次作『Kilroy Was Here』(1983年、ロックが禁止された未来を描くロック・オペラ)の動機のひとつになった。その中の「Heavy Metal Poisoning」には、批判をからかう本物の逆回転メッセージが入っている。『Kilroy Was Here』のツアー後、Shawはバンドを離れた。

トラックリスト

  1. A1 A.D. 1928 1:07
  2. A2 Rockin' The Paradise 3:54
  3. A3 Too Much Time On My Hands 4:31
  4. A4 Nothing Ever Goes As Planned 4:46
  5. A5 The Best Of Times 4:17
  6. B1 Lonely People 4:38
  7. B2 She Cares 4:18
  8. B3 Snowblind 4:58
  9. B4 Half-Penny, Two-Penny 4:34
  10. B5 A.D. 1958 2:31
  11. B6 State Street Sadie 0:27

動画プレイリスト

公開: 2026年10月

このアーティストについて

Styx

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Styx(スティクス)は、1972年にアメリカ・イリノイ州シカゴで結成されたプログレッシブ・ロック/アリーナ・ロック・バンドだ。プログレッシブ・ロッ...

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