Bowie - Pinups (1973)
David Bowie 1973

Bowie - Pinups (1973)

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David Bowie『Pin Ups』

デヴィッド・ボウイ(本作クレジットはBowie)が1973年10月19日にRCA Victorからリリースした通算7作目のスタジオ・アルバム。自身が十代のモッズ期に熱狂した1964〜1967年のロンドン・クラブ/ビート・シーンを彩った敬愛する英国ロック/R&Bバンドの楽曲のみを取り上げた、キャリア初のフル・カヴァー・アルバムである。本盤は1973年リリースのUSオリジナルLP(RCA Victor APL1-0291)。

制作背景・エピソード

1973年7月にロンドン・ハマースミス・オデオンのステージで突如放たれた伝説の「ジギー・スターダスト」引退宣言の直後、フランス・パリ近郊の名門エルヴィル城スタジオ(Château d'Hérouville)にて、共同プロデューサーのケン・スコットとともに録音された。

バックを固めるのは、スパイダーズ・フロム・マーズの盟友ミック・ロンソン(ギター/ピアノ)とトレヴァー・ボルダー(ベース)。この盤がボウイとともに制作した最後のスタジオ・アルバムとなった。ドラムスにはウディ・ウッドマンジーに代わり名手エインズレー・ダンバーが起用され、鬼才マイク・ガーソン(ピアノ)を加えたタイトで重量感あるグラム・ロック・アンサンブルが炸裂している。

選曲は、ザ・ヤードバーズ(「I Wish You Would」「Shapes Of Things」)、ザ・フー(「I Can't Explain」「Anyway, Anyhow, Anywhere」)、ザ・プリティ・シングス(「Rosalyn」「Don't Bring Me Down」)、ザ・キンクス(「Where Have All The Good Times Gone!」)、ピンク・フロイド/シド・バレット(「See Emily Play」)、ゼム(「Here Comes The Night」)、イージービーツ(「Friday On My Mind」)など、スウィンギング・ロンドンの熱気を凝縮した名曲揃いである。

時代の文脈

グラマラスな変幻自在のロックスターとして頂点を極めたボウイが、自身のルーツである60年代中期のモッズ/R&Bカルチャーへと立ち返った本作は、単なるノスタルジアを越えた鋭利な同時代性を帯びていた。先行シングルとして放たれたザ・マージーズのカヴァー「Sorrow」は全英シングル・チャートで3位を記録し、アルバム自体も全英初登場1位を獲得する大ヒットとなった。

アルバム・カヴァーは、パリで写真家ジャスティン・ド・ヴィルヌーヴが撮影した、ボウイと60年代の伝説的トップモデルであるツイッギー(Twiggy)のツーショット。本来は『Vogue』誌の表紙用に撮影されたものだったが、その神秘的で退廃的な仕上がりに魅了されたボウイの強い希望により、アルバムの顔として採用された。

後世への影響

本作は、ロック・スターが自らの音楽的血肉となったルーツをトリビュートする「カヴァー・アルバム」というジャンルの先駆的傑作として高く評価されている。同時期に発表されたブライアン・フェリーの『These Foolish Things』やジョン・レノンの『Rock 'n' Roll』などとともに、1970年代におけるルーツ再発見の潮流を決定づけた。

盤について

1973年リリースのUSオリジナルLP(RCA Victor APL1-0291、MainMan制作)。ランアウトに「H」刻印が入るRCAハリウッド工場プレスである。

オレンジ色RCA Victorラベルの最下部に「Dynaflex」表記が入るオリジナル仕様。ジャケット表・裏・インナースリーブではタイトル表記が「Pinups」、背表紙およびレーベル面では「Pin Ups」となっている。クレジットと歌詞が印刷されたオリジナル・インナースリーブが付属。米プレスのDynaflexならではの静粛性と、ミック・ロンソンの図太いファズ・ギターやボウイの変幻自在なヴォーカルが鮮明に立ち上がる迫力のサウンドを楽しめる。

トラックリスト

  1. A1 Rosalyn 2:27
  2. A2 Here Comes The Night 3:09
  3. A3 I Wish You Would 2:40
  4. A4 See Emily Play 4:03
  5. A5 Everything's All Right 2:26
  6. A6 I Can't Explain 2:07
  7. B1 Friday On My Mind 3:18
  8. B2 Sorrow 2:48
  9. B3 Don't Bring Me Down 2:01
  10. B4 Shapes Of Things 2:47
  11. B5 Anyway, Anyhow, Anywhere 3:04
  12. B6 Where Have All The Good Times Gone! 2:35

動画プレイリスト

公開: 2026年10月

このアーティストについて

David Bowie

David Bowie

David Bowieは、1947年1月8日にロンドンのブリクストンでデヴィッド・ロバート・ジョーンズとして生まれた、イギリスのシンガー、ミュージシャン、ソ...

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