Buffalo Springfield - Buffalo Springfield (1973)
Buffalo Springfield 1973

Buffalo Springfield - Buffalo Springfield (1973)

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Buffalo Springfield『Buffalo Springfield』(1973, ATCO Records)

Buffalo Springfieldは、1966年にロサンゼルスで結成されたアメリカのフォーク・ロック・バンドで、1968年の解散までに3枚のスタジオ・アルバムを残した。本作『Buffalo Springfield』は、1973年にATCO Recordsから出た2枚組の編集盤で、解散後にまとまった形でグループの足跡を振り返る一枚になっている。Neil Young、Stephen Stills、Richie Furayといった中心人物の名前だけでも、このバンドが後の70年代アメリカン・ロックに直結していく存在だったことが見えてくる。

70年代初頭の空気の中で出た編集盤

1973年という時期は、Buffalo Springfield本体はすでに解散していたが、派生グループのCrosby, Stills, Nash & Youngが大きな注目を集めていた頃でもある。そうした流れの中で、ATCOがバンドの音源を2枚組でまとめたのがこのアルバムだ。オリジナルのスタジオ盤を持っている人にとっても、シングル曲や代表曲を別の並びで確認できる編集盤として機能している。

収録曲の中心には、「For What It’s Worth」や「Bluebird」といったバンドを象徴する曲がある。特に「For What It’s Worth」は、サイケデリック・ロック/フォーク・ロック期のアメリカを代表する曲として広く知られ、静かなギターの刻みと時代の緊張感をそのまま閉じ込めたような仕上がり。Buffalo Springfieldの名を最も強く印象づけた一曲でもある。

注目点は「Bluebird」の長尺版

この編集盤でよく話題になるのが、「Bluebird」の約9分に及ぶ拡張版だ。スタジオ録音にライブのジャム・セッション部分をつないだ編集で、通常のアルバム版とは流れが異なる。曲の骨格はそのままに、後半で演奏がほどけていく感触が加わり、バンドの即興性がはっきり出る構成になっている。こうした長尺編集は、Buffalo Springfieldの録音が持つラフさと緊張感の両方を確認できるポイントでもある。

このバージョンは、後年のコンピレーションでしか聴けない特殊な音源として知られている。オリジナル盤の段階でしか入らない要素があるため、単なるベスト盤とは少し違い、1973年時点の編集意図がそのまま残る盤面になっている。

Buffalo Springfieldというバンドの位置づけ

Buffalo Springfieldは活動期間が短いにもかかわらず、Stephen Stills、Neil Young、Richie Furayという個々の後年の活動につながる核をすでに抱えていた。フォークの語法、カントリー寄りの響き、ロックの推進力が同居している点は、同時代のThe ByrdsやCrosby, Stills, Nash & Young周辺とも重なるが、演奏の輪郭にはもう少し荒さが残る。そこがこのバンドの記録として面白いところだ。

本作のような編集盤で聴くと、ヒット曲だけでなく、バンドがどの方向へ伸びていったかも見えやすい。「Mr. Soul」や「Rock & Roll Woman」のような曲では、サイケデリックな色合いとメロディの強さが同居し、「Broken Arrow」のような曲では断片的な構成の中に実験性が入り込む。後のNeil Youngのソロ作や、Stephen Stillsのアレンジ感覚につながる要素もここにある。

1973年盤としての仕様

このUS盤はATCO RecordsのSD2-806、2枚組仕様で、レーベルやマトリクスにも1973年盤らしい情報が入っている。内袋にはAtlanticの“ROCK 4”系スリーブが使われており、当時のレーベル流通盤らしい作り。ジャケットやラベルの表記も含めて、70年代前半の再編集盤らしい実務的なまとまりがある。

Buffalo Springfieldの本編アルバムを先に知っていると、この編集盤は「要点をまとめた記録」のように聴こえる。一方で、代表曲を入口にしながら、バンドが短期間で残した痕跡を広く見渡せるのが強みでもある。解散後に評価が固まり、メンバーそれぞれの名前がさらに大きくなった時期に出た一枚として、1973年の空気とBuffalo Springfieldの履歴がそのまま重なっている。

トラックリスト

  1. A1 For What It's Worth 3:00
  2. A2 Sit Down, I Think I Love You 2:30
  3. A3 Nowadays Clancy Can't Even Sing 3:26
  4. A4 Go And Say Goodbye 2:19
  5. A5 Pay The Price 2:35
  6. A6 Burned 2:14
  7. A7 Out Of My Mind 3:05
  8. B1 Mr. Soul 2:35
  9. B2 Bluebird 9:00
  10. B3 Broken Arrow 6:13
  11. B4 Rock 'N' Roll Woman 2:44
  12. C1 Expecting To Fly 3:29
  13. C2 Hung Upside Down 3:24
  14. C3 A Child's Claim To Fame 2:09
  15. C4 Kind Woman 4:10
  16. C5 On The Way Home 2:25
  17. C6 I Am A Child 2:15
  18. D1 Pretty Girl Why 2:24
  19. D2 Special Care 3:30
  20. D3 Uno Mundo 2:00
  21. D4 In The Hour Of Not Quite Rain 3:45
  22. D5 Four Days Gone 2:53
  23. D6 Questions 2:52

動画プレイリスト

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