Gruppo Sportivo - Sombrero Times (1984)
Gruppo Sportivo 1984

Gruppo Sportivo - Sombrero Times (1984)

Rock Pop Indie Rock Prog Rock New Wave

Gruppo Sportivo『Sombrero Times』について

Gruppo Sportivoは、1976年にオランダ・ハーグで結成されたニューウェーブ/ポップ・バンドで、ユーモアを交えた曲作りと、軽快なアレンジで知られるグループだ。『Sombrero Times』は1984年にヨーロッパで出た作品で、バンドにとって独立レーベル期の流れを示す一枚として位置づけられる。録音はオランダのStudio Spitsbergenで行われ、歌詞入りのインナーシートが付属していたという記録もある。

このアルバムを語るうえでまず押さえたいのは、Gruppo Sportivoらしいポップの手触りがしっかり残っていることだ。バス、ブラス、キーボード、コーラスが前に出る作りで、音の運びは軽いが、ただ薄いだけではない。曲の輪郭がはっきりしていて、リズムもきっちり跳ねる。ニューウェーブの時代感を持ちながら、パワー・ポップや洒落たポップ・ロックの感覚も混ざっている。そうしたバランスが、この作品の持ち味になっている。

代表曲「Radar」とアルバムの流れ

この作品からは「Radar」と「Two Tickets To Rio」がシングルとして扱われた。なかでも「Radar」はアルバムを代表する曲として知られていて、イントロから耳を引く展開がある。リズムの押し出しとコーラスのまとまりが強く、曲の推進力がそのままフックになっている。後年の紹介でも、この曲は本来もっと広く聴かれてもおかしくなかった、という扱いが見られる。実際、アルバムの中でも最初に印象を残す曲として機能している。

『Sombrero Times』全体は、シングル向きの分かりやすさと、アルバム全体のまとまりが両立している構成だ。大きな音圧で押すタイプではなく、各曲のメロディとアレンジの受け渡しで聴かせる作り。Gruppo Sportivoの作品にある、少しひねったポップ感覚が前面に出ている。

時代背景とバンドの立ち位置

1980年代前半のGruppo Sportivoは、初期の勢いから少し距離を置きつつ、活動の軸を組み直していた時期に入っている。『Sombrero Times』は、その流れの中で出た作品で、商業的な大きな成功を狙うというより、バンド本来のやり方を保ったアルバムとして見られている。オランダのバンドらしい、英米のニューウェーブをそのままなぞらない感覚も残っていて、そこが面白い。

同時代のニューウェーブ/ポップ・バンドと比べると、Gruppo Sportivoは演奏の整い方よりも、曲の切り返しや言葉の遊び、軽い皮肉を含んだ空気で個性を出している。たとえば、同じ時期のポップ・ロック勢と並べても、まっすぐなヒット狙いより、少し外したところに魅力がある。『Sombrero Times』もその延長線上にあり、派手さよりも曲の組み立てで聴かせるタイプの作品だ。

まとめ

『Sombrero Times』は、Gruppo Sportivoの持つ洒脱さと、ニューウェーブ期の軽快なポップ感覚がそのまま残った1984年作だ。シングル「Radar」を軸に、コーラス、ブラス、キーボードを使った明快なアレンジが並び、アルバムとしての流れも整っている。大きなヒット作として語られることは多くないが、バンドの個性が過不足なく出た一枚として見ると、かなり輪郭のはっきりした作品である。

トラックリスト

  1. A1 Radar 3:03
  2. A2 Why-Oh-Why 5:29
  3. A3 Give It Up 4:38
  4. A4 Get Up Enjoy 4:00
  5. A5 Two Tickets For Rio 3:23
  6. B1 Good In Bad 3:20
  7. B2 Family Life 4:22
  8. B3 Girls In Slow Motion 4:06
  9. B4 Mumbo Jumbo 3:25
  10. B5 What Kind Of Normal Guy Am I 3:49

動画プレイリスト

公開: 2026年9月
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