Led Zeppelin - Led Zeppelin (1969)
Led Zeppelin 1969

Led Zeppelin - Led Zeppelin (1969)

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Led Zeppelin『Led Zeppelin』(UK盤・1969年)

Led Zeppelinのデビュー作『Led Zeppelin』は、1969年に発表された1枚目のアルバムである。のちにハードロック/ヘヴィメタルの原点として語られることが多い作品だが、ここに収められている音は、まだ“伝説”として固まり切る前の、生々しいバンドの立ち上がりそのものだ。ブルースを土台にしながら、重量感のあるギター、強いリズム、ロバート・プラントの伸びる歌声が前面に出ていて、当時の英国ロックの中でもかなり輪郭がはっきりした演奏になっている。

短期間で作られた、初期Led Zeppelinの輪郭

このアルバムは、1968年9月から10月にかけてロンドンのオリンピック・スタジオで録音された。録音期間はかなり短く、事前にスカンジナビア・ツアーで楽曲が十分にこなされていたことが、完成の速さにつながったとされる。制作費も低く、ジミー・ペイジが自らプロデュース面を強く主導した作品としても知られる。

もともとはThe New Yardbirds名義で進行していたが、Yardbirdsの旧メンバー側との権利の問題を受けて、正式にLed Zeppelin名義へ切り替わった。つまりこの1枚は、単なるデビュー盤ではなく、前身バンドの流れを受け継ぎつつ、新しいバンドとしての出発点を決定づけた作品でもある。

収録曲の存在感

アルバム全体を通して、ブルース・ロックの原型を保ちながら、音の押し出しがかなり強い。代表曲としてまず挙がるのは「Good Times Bad Times」だろう。オープニングに置かれたこの曲で、ジョン・ボーナムのドラムは早い段階から強い印象を残す。「Dazed and Confused」は後のライヴでも中核になっていく重要曲で、重いリフと緊張感のある展開がこの時点ですでに確立している。「Communication Breakdown」は、のちのハードロックやパンクにもつながる、切れ味のある推進力を持つ曲だ。

「Babe I’m Gonna Leave You」や「Your Time Is Gonna Come」では、ブルースだけでなくフォークやバラード寄りの要素も見える。こうした幅の広さが、単なる“重いロックバンド”で終わらない初期Led Zeppelinの特徴になっている。

当時の評価と、その後の位置づけ

発売当初の評価は、必ずしも高いものばかりではなかった。とくにローリング・ストーン誌での酷評は有名で、当時の批評家の一部は、この作品をまだ十分に評価できていなかった。だが結果的には、Led Zeppelinの方向性を決定づける出発点として定着し、後年の英国ハードロック、アメリカのアリーナ・ロック、さらに重いギターリフを軸にした多くのロックバンドへ影響を与えることになる。

同時代の比較で見ると、ブルースを下敷きにした英国ロックという意味ではCreamやJeff Beck Groupの流れも近い。ただし、このデビュー作では、ギター、ベース、ドラム、ヴォーカルの押し出しがより直接的で、後のLed Zeppelinらしい巨大な音像の入口がすでに見えている。

UKオリジナル盤について

今回のUK盤はAtlanticの1969年リリースで、初期プレスにはいくつかの仕様差がある。オリジナル初回盤には、スリーヴの文字色や出版クレジットが異なるものがあり、この盤はオレンジの文字と、フロント下部のグレー帯を持つラミネート・スリーヴ仕様。レーベル表記も初回盤とは異なり、Warner Bros./7 ArtsとJewel Musicの出版クレジットが1行で入っている。ランアウトはスタンパー刻印で、カタログ番号の8が修正されている点もこの盤の識別ポイントになっている。

ジャケットの表記では「How Many More Times」の再生時間が実際と異なるなど、初期盤らしい細かな差異も残る。こうした違いを追うと、このアルバムが発売直後から複数の仕様で流通していたことがわかる。オリジナル盤と後発プレスを見比べる楽しみも、この作品の魅力のひとつだ。

総括

Led Zeppelinの1枚目は、のちの大作志向や神話性が強まる前の、かなりストレートな記録である。ブルース・ロックを基盤にしながら、リフ、音圧、演奏のまとまりで一気に押し切る作り。デビュー作でありながら、すでにバンドの個性が濃く出ていて、ここからLed Zeppelinが何を更新していったのかを確かめる入口としても重要なアルバムだ。

トラックリスト

  1. A1 Good Times Bad Times 2:43
  2. A2 Babe I'm Gonna Leave You 6:40
  3. A3 You Shook Me 6:30
  4. A4 Dazed And Confused 6:27
  5. B1 Your Time Is Gonna Come 4:41
  6. B2 Black Mountain Side 2:06
  7. B3 Communication Breakdown 2:26
  8. B4 I Can't Quit You Baby 4:42
  9. B5 How Many More Times 8:23

動画プレイリスト

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