Rare Earth - Ecology (1970)
Rare Earth 1970

Rare Earth - Ecology (1970)

Rock Pop Funk / Soul Psychedelic Rock Funk Soul

Rare Earth『Ecology』

デトロイト出身のサイケデリック・ロック/ファンク・ロック・バンド、Rare Earthが1970年7月に発表したアルバム。モータウンが白人ロック・バンドの進出を目的として立ち上げた子会社「Rare Earth Records」の看板バンドであり、前年のブレイク作『Get Ready』の熱気を受け継ぐ重要作である。本作はColumbiaプレスによるUSオリジナル盤にあたる。

制作背景・参加ミュージシャン

制作面では、モータウンの重要人物たちがタッグを組んだ。アルバムの大部分は、モータウンの名ソングライター/アレンジャーであるトム・ベアードがプロデュースと楽曲提供を担当。一方、最大の聴きどころである「(I Know) I'm Losing You」は、テンプテーションズをはじめモータウンに「サイケデリック・ソウル」の潮流を築いた大立者ノーマン・ホィットフィールド自らがプロデュースを手がけた。

バンドの中核を担うのは、力強いハスキー・ヴォイスで歌いながらドラムを叩くピート・リヴェラ、ギル・ブリッジズ(サックス/フルート)、ジョン・パリッシュ(ベース/トロンボーン)、ロッド・リチャーズ(ギター)、ケニー・ジェームズ(キーボード)。さらに1969年末に正式加入したエディ・ガスマンのコンガとパーカッションが加わったことで、バンドのグルーヴはより強靭かつダンサブルに進化を遂げた。

サウンドと聴きどころ

なんといっても圧巻は、A面を締めくくる「(I Know) I'm Losing You」。シングル版のエディットとは異なる10分53秒に及ぶアルバム・バージョンで、唸るベースライン、ファズを効かせたギター・ソロ、ダイナミックなドラムとパーカッションの掛け合いなど、メンバー全員の卓越したインタープレイが炸裂する。

さらに、シングル・ヒットを記録したトム・ベアード作のキャッチーなソウル・ロック「Born To Wander」や、B面ラストに据えられたザ・ビートルズ「Eleanor Rigby」の6分半におよぶ重厚なサイケデリック・ファンク・カバーなど、全編にわたってモータウン直系の洗練されたメロディとガレージ・ロックの生々しいエネルギーが火花を散らしている。

時代の文脈

1960年代末から1970年代初頭にかけて、ロックとソウル/ファンクは互いに影響を与え合いながら急速に境界線を曖昧にしていった。ソウルの本山モータウンにあって、白人ロックの熱気と黒人音楽の重厚なビートを高次元で融合させたRare Earthの存在は、人種やジャンルの壁を打ち破る象徴的なムーヴメントとなった。

後世への影響

「(I Know) I'm Losing You」は全米シングル・チャート7位、「Born To Wander」は17位を記録し、アルバム自体もビルボード200で15位まで上昇してRIAAゴールド・ディスクに認定された。荒々しいギターと躍動するドラム・ブレイク、パーカッションが一体となった長尺ファンク・ジャムは、後世のヒップホップ/ブレイクビーツのディガーたちからも高く評価され、サンプリング・ソースとしても愛され続けている。

トラックリスト

  1. A1 Born To Wander 3:20
  2. A2 Long Time Leavin' 4:47
  3. A3 (I Know) I'm Losing You 10:53
  4. B1 Satisfaction Guaranteed 4:34
  5. B2 Nice Place To Visit 3:57
  6. B3 No. 1 Man 4:52
  7. B4 Eleanor Rigby 6:38

動画プレイリスト

公開: 2026年10月

このアーティストについて

Rare Earth

Rare Earth

Rare Earth(レア・アース)は、アメリカ・ミシガン州デトロイトで結成されたロック/サイケデリック・ソウル/ファンク・バンド。名門モータウン・レ...

Rare Earth のプロフィール・作品一覧
Share
戻る

あわせて聴きたい "Psychedelic Rock"

toast