Ruth Copeland - I Am What I Am (1971)
Ruth Copeland 1971

Ruth Copeland - I Am What I Am (1971)

Rock Funk / Soul Funk Psychedelic

Ruth Copeland『I Am What I Am』

イギリス出身の女性シンガー/ソングライター/プロデューサー、ルース・コープランド(Ruth Copeland)が1971年に発表したセカンド・ソロ・アルバム。モータウンから独立したホーランド=ドジャー=ホーランド(H-D-H)がデトロイトで立ち上げた名門レーベル、Invictusからリリースされた。本作は、デトロイトのアンダーグラウンド・シーンで培われた人脈が結実した傑作であり、印象的な3面開きの変形ゲートフォールド・ジャケットとともに知られている。

制作背景・エピソード

本作最大の特徴であり聴きどころとなっているのが、ジョージ・クリントン率いるパーラメント/ファンカデリック(P-Funk)の主要メンバーたちが全面的にバックの演奏を務めている点にある。ルース・コープランドはパーラメントの1970年のデビュー作『Osmium』で共同プロデュースや楽曲提供を手掛けるなど深い信頼関係を築いており、その返礼としてエディ・ヘイゼル(Eddie Hazel、ギター)、バーニー・ウォーレル(Bernie Worrell、キーボード)、ビリー・“ベース”・ネルソン(Billy Bass Nelson、ベース)、ティキ・フルウッド(Tiki Fulwood、ドラムス)ら黄金期のファンカデリック勢が演奏を担当した。

当時、彼らはルースのツアー・バンドとしても行動を共にしており、スタジオ内でもライブさながらの強烈なケミストリーと阿吽の呼吸が記録されている。

時代の文脈

1970年代初頭のデトロイトでは、モータウンが西海岸ロサンゼルスへの移転を進める一方で、H-D-H率いるInvictusやHot Waxが新たなソウル/ファンクの拠点を築いていた。同時にジョージ・クリントン一派は、黒人ロックとサイケデリック・ファンクの新たな地平を切り拓いていた。

英国フォークやブルースのルーツを持つ白人女性シンガーのルースと、ブラック・ロックの最前線を走るファンカデリックの邂逅は、人種やジャンルの境界線を軽やかに越境した極めてアヴァンギャルドで先駆的な試みであった。

後世への影響とサウンドの聴きどころ

ルースのハスキーでドラマティックなヴォーカルと、ファンカデリックのヘヴィで骨太なグルーヴが真っ向からぶつかり合うサウンドは圧巻。オープニングの「The Medal」ではバーニー・ウォーレルのリリカルなピアノからティキ・フルウッドのドラムが入り、エディ・ヘイゼルの咽び泣くファズ・ギターが唸りを上げる。さらにファンカデリック直系のファンク・ロック「Suburban Family Lament」や、スワンプ/ゴスペルが交錯する「Cryin' Has Made Me Stronger」など、多彩な表情を見せる。

極めつけはザ・ローリング・ストーンズのカバー2曲。「Play With Fire」と「Gimme Shelter」をそれぞれ7分を超える長尺のサイケデリック・ファンクへと解体・再構築しており、P-Funkファンやレアグルーヴ・コレクターから永遠のカルト・クラシックとして絶賛され続けている。

トラックリスト

  1. A1 The Medal 6:50
  2. A2 Cryin' Has Made Me Stronger 5:36
  3. A3 Hare Krishna 3:22
  4. A4 Suburban Family Lament 3:48
  5. B1 Play With Fire 7:16
  6. B2 Don't You Wish You Had (What You Had When You Had It?) 4:49
  7. B3 Gimme Shelter 7:54

動画プレイリスト

公開: 2026年10月
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