Shakatak - Night Birds (1982)
Shakatak『Night Birds』について
Shakatakの『Night Birds』は、1982年にUKのPolydorから出たセカンド・アルバムで、バンドがジャズ・ファンクの文脈で広く名前を知られるきっかけになった作品だ。1980年結成の英国バンドらしく、演奏の精度とポップな分かりやすさが同居していて、当時のダンス・フロアとラジオの両方に届く作りになっている。デビュー作『Drivin' Hard』に続く2作目という位置づけだが、ここでShakatakの持ち味がかなりはっきり固まっている。
録音はサリーのJacobs StudiosとロンドンのPye Studio IIで行われた。クレジットにはPolydor Ltd.(London)の原盤表記があり、Skratch Music Ltd.の記載も見える。UKオリジナル盤のカタログ番号はPOLS 1059で、バック・スリーブにもPOLS1059とある。カセット版はPOLSC 1059。レーベルはPolydor、LC 0309 / LC 00309。1982年のUKオリジナル盤として整理できる一枚だ。
アルバムの位置づけ
ShakatakはBill Sharpe、Nigel Wright、Roger Odell、Keith Winterを中心に始動し、後にJill SawardやJackie Raweらのヴォーカルが加わっていく。本作は、その流れの中でバンドの輪郭を広げた作品として見やすい。特にシングル「Easier Said Than Done」が先に広く流れていたことが大きく、アルバム本編でもその路線が自然につながっている。表題曲「Night Birds」は全英9位を記録し、バンドにとって初の全英トップ10ヒットになった。
アルバム自体も英国で高い評価を受け、全英4位で初登場し、28週チャートイン、ゴールド認定まで到達している。Shakatakにとっては、単なる2作目ではなく、代表曲を抱えた成功作としての意味が強い。
収録曲と聴きどころ
この作品でまず目立つのは、リズムの細かな動きと、鍵盤主体のアレンジの組み立てだ。ベースとドラムが前に出すぎず、しかし止まらない推進力を持っていて、その上にシンセやエレピがきれいに重なる。ジャズ・ファンクとディスコの間を行き来するような感触だが、どちらかに寄り切らず、曲の長さや展開も含めてバンド演奏のまとまりを優先している。
表題曲「Night Birds」は、タイトルどおり夜の街の景色が見えるような、落ち着いた温度のグルーヴが軸になっている。ヒット曲でありながら、派手に押し切るタイプではなく、コード感とリズムの流れで引っ張る作り。ここにShakatakらしさが出ている。「Easier Said Than Done」も同様に、メロディの覚えやすさとリズムの軽快さがはっきりしていて、ラジオで広がった理由がそのまま伝わる。
ヴォーカルはJill SawardとJackie Raweが担っており、後のShakatakでJill Sawardがリード・シンガーとして前面に出ていく前段階の空気も感じられる。歌が前に出る曲でも、演奏の密度が落ちないところがこの時期の強みだ。
同時代の文脈
1982年前後の英国では、ジャズ・ファンクやクロスオーバーの流れが、クラブやポップ・チャートと接続しながら進んでいた。Shakatakはその中で、インスト寄りの技巧だけに寄らず、歌ものとしての分かりやすさも持ったバンドとして機能している。同時代の洗練されたソウル、フュージョン、ディスコの要素が交差する中で、彼らは比較的コンパクトな曲作りで存在感を出していた。
日本での人気もこの時期から大きくなっていくが、その土台はすでにこの『Night Birds』で見えている。派手な実験作というより、演奏、メロディ、ラジオ向けの明快さを揃えたアルバム。80年代ブリティッシュ・ジャズ・ファンクの入口としても、Shakatakの代表作としても、位置づけがはっきりした一枚だ。
トラックリスト
- A1 Night Birds
- A2 Streetwalkin'
- A3 Rio Nights
- A4 Fly The Wind
- B1 Easier Said Than Done
- B2 Bitch To The Boys
- B3 Light On My Life
- B4 Takin' Off
動画プレイリスト
このアーティストについて
Shakatakは、1980年にロンドンで結成された英国のジャズ・ファンク・バンドだ。バンド名は、ロンドン・ソーホーにあったレコード店「Record Shack」を...
Shakatak のプロフィール・作品一覧