新月 - New Moon / Shingetsu (1979)
新月『New Moon / Shingetsu』(1979)
新月の『New Moon / Shingetsu』は、1979年に日本で出たデビュー作。のちに「和製ジェネシス」と呼ばれることになるバンドの出発点で、北山真(vo)、花本彰(key)、高橋直哉(ds)、鈴木清生(b)、津田直彦(g)、小久保隆(key)らが参加した作品として紹介されている。ライヴ活動で鍛えたアンサンブルを土台にしたアルバムで、バンドの初期像を知るうえで重要な1枚として扱われている。
制作背景・エピソード
本作は1979年のデビュー作で、後に語られる新月像の起点にあたる。参加メンバーについては、北山真、花本彰、高橋直哉、鈴木清生、津田直彦、小久保隆の名前が挙がっている。収録曲では「鬼」や「白唇」がよく取り上げられ、メロトロン、フルート、鍵盤の重なり、劇的な展開が印象的な曲として紹介されている。録音時の細かな逸話までは確認できないが、1979年7月25・26日の芝ABC会館ホール公演を収録したライヴ音源『赤い目の鏡』が後年出ており、当時の演奏活動が継続していたことはわかる。
時代の文脈
1970年代末の日本では、英米ロックの影響を受けた国産プログレがひと区切りを迎えつつあり、新月はその流れのなかで登場した。日本のロックがニュー・ミュージックや歌謡曲とも並走していた時期に、より技巧的で構成の大きい表現を前面に出したバンドとして位置づけられている。日本的な叙情と、欧州プログレ由来の構築性を結びつけた存在として語られることも多く、国産シンフォニック・ロックの文脈で名前が挙がる作品になっている。
後世への影響
直接のカバーやサンプリングについて確実な情報は多くないが、後年の日本プログレ再評価の中でたびたび参照されている。特に「和製ジェネシス」という呼び方や、国産のシンフォニック/メロトロン・サウンドの代表例として扱われ、後続のリスナーやバンドにとって基準点のひとつになっている。再発盤や編集盤、ライヴ盤が継続して流通していることも、この作品の存在感を保つ要因になっている。
補足
商業的なチャート実績については大きな数字は見当たらず、作品の評価は主に批評的・カルト的な文脈で語られている。曲単位では「鬼」がアルバムの顔として挙げられることが多く、重い展開と抒情性の両方を持つ楽曲として紹介されている。
トラックリスト
- A1 鬼 / Oni
- A2 朝の向こう側 / The Other Side Of The Morning
- A3 発熱の街角 / Influental Streets
- A4 雨上がりの昼下がり / Afternoon-After The Rain
- B1 白唇 / Fragments Of The Dawn
- B2 魔笛"冷凍" / Magic Flute "Reitou"
- B3 科学の夜 / The Night Collector
- B4 せめて今宵は / Return Of The Night