The Doobie Brothers - Toulouse Street (1972)
The Doobie Brothers『Toulouse Street』(1972)
アメリカ西海岸を代表するロック・バンド、ドゥービー・ブラザーズ(The Doobie Brothers)が1972年7月にワーナー・ブラザース・レコード(Warner Bros. Records)から発表した2ndアルバム。商業的に振るわなかった1971年のデビュー作を受け、バンドの存続を賭けて制作されたブレイクスルー作である。プロデューサーに名匠テッド・テンプルマン(Ted Templeman)、エンジニアにドン・ランディ(Donn Landee)を迎え、ノース・ハリウッドのワーナー・スタジオおよびサンフランシスコのウォーリー・ハイダー・スタジオで録音された。
制作背景とラインナップの刷新
本作より新ドラマーとしてマイケル・ホサック(Michael Hossack)が加入。創設メンバーのジョン・ハートマン(John Hartman)とともに、バンドの代名詞となるパワフルな「ツイン・ドラム体制」を確立した。さらにベースがデイヴ・ショグレンからタイラン・ポーター(Tiran Porter)へと交代し、タイトでファンキーなグルーヴを生む強靭なリズム・セクションが完成。リトル・フィートのビル・ペイン(Bill Payne)もピアノやオルガンで客演し、サウンドに芳醇な彩りを加えた。
印象的なアルバム・カヴァーの写真は、ニューオーリンズのフレンチ・クオーターにあるトゥールーズ・ストリートの元売春宿の室内で撮影された。なお、初期プレスの裏ジャケットには曲順表記の誤りがあり、後のリプレス盤で修正されたという経緯も持つ。
時代の文脈とウエストコースト・サウンド
フォーク、カントリー、R&B、ゴスペル、ブルースをダイナミックなアメリカン・ハード・ロックへと昇華させ、1970年代前半のウエストコースト・ロックの指標となる爽快でアーシーなサウンドを提示した。ベトナム戦争の影が色濃く残る時代背景のもと、トム・ジョンストン(Tom Johnston)が書き下ろした「Listen To The Music」は、音楽を通じた人々の連帯と平和を願うポジティブなメッセージ・ソングとして全米のラジオで大ヒットを記録(全米11位)。一躍バンドを時代の寵児へと押し上げた。
収録曲とサウンドの魅力
アコースティック・ギターの心地よいストロークとツイン・ドラムの推進力が躍動する「Listen To The Music」をはじめ、豪快なハイウェイ・ロック「Rockin' Down The Highway」、ザ・バーズの演奏でも親しまれたゴスペル曲を熱いファンク・ロックに再構築した「Jesus Is Just Alright」(全米35位)、パット・シモンズ(Patrick Simmons)の繊細なフィンガーピッキングが冴える表題曲「Toulouse Street」など、多彩な音楽性が高次元で結実している。
評価とチャート実績
全米ビルボード200で21位まで登りつめ、100万枚を超えるセールスでプラチナ・ディスクを獲得。ドゥービー・ブラザーズをトップ・アリーナ・アクトへと押し上げ、1970年代のアメリカン・ロック黄金期を切り拓いた不朽の名盤である。
トラックリスト
- A1 Listen To The Music 4:44
- A2 Rockin' Down The Highway 3:18
- A3 Mamaloi 2:28
- A4 Toulouse Street 3:20
- A5 Cotton Mouth 3:44
- B1 Don't Start Me To Talkin' 2:41
- B2 Jesus Is Just Alright 4:33
- B3 White Sun 2:28
- B4 Disciple 6:42
- B5 Snake Man 1:35
動画プレイリスト
このアーティストについて
The Doobie Brothers(ドゥービー・ブラザーズ)は、1970年にアメリカ・カリフォルニア州サンホセで結成されたロック・バンドだ。世界累計アルバム売...
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