The Guess Who - Wheatfield Soul (1969)
The Guess Who 1969

The Guess Who - Wheatfield Soul (1969)

Rock Psychedelic Rock Classic Rock

The Guess Who『Wheatfield Soul』

カナダのロックバンド、The Guess Whoが1969年に発表したアルバム。後に米国でも存在感を強めていく流れの中で、バンドの作風が大きく切り替わる局面に置かれた作品である。Nimbus 9から出たこの時期の録音では、Randy BachmanとBurton Cummingsの作曲が前面に出ており、バンドの中心軸がはっきりしていく。

制作面でまず押さえたいのは、録音がニューヨークのA&R Studiosで行われたこと。プロデューサーのJack Richardsonがこのアルバムを強く評価し、私費でバンドをニューヨークへ連れていったという話が残っている。スタジオを移して制作した背景には、当時のバンドを次の段階へ押し上げようとする動きが見える。Randy BachmanはBruce Decker脱退後にギターを本格的に担当するようになり、その役割の変化も本作の重要な要素になっている。

曲の面では、「These Eyes」が代表曲。BachmanとCummingsの共作で、弦とホーンを含む編曲が施された。AllMusicでは、当初はバラードゆえにリリースに慎重だったとも評されている。この曲は米ビルボードHot 100でトップ10入りし、カナダでもヒットを記録した。アルバム全体の中でも最も大きな成果として扱われている。

サウンドの見方については、AllMusicが本作を「洗練されたポップ、フォークロック、ジャズのアクセント」を持つ作品としている。ユーザー評では、初期のポップロックから、よりサイケデリックな方向へ移る過渡期のLPと見る声もある。こうした評価は、The Guess Whoがチャド・アラン体制の初期から、Bachman/Cummings中心の成熟期へ移る途中にあったことと重なる。

時代の文脈では、『Wheatfield Soul』はカナダ国内の人気バンドだったThe Guess Whoが、米国でも通用する存在へ移っていく入口にあたる。続く「These Eyes」のヒットによって、カナダのロック勢が米市場で存在感を持ち始める流れの先駆けとして語られている。バンド史の中では、1965年にThe Guess Whoとなって以降の展開が、このアルバムでひとつの形になった。

後年の再評価でも、本作は重要作として扱われてきた。直接的なカバーやサンプリングの情報は多くないが、アルバム自体は長くコレクターズアイテムとして流通し、再発や再評価を通じてその位置づけが確認されている。代表曲「These Eyes」とともに、The Guess Whoの転機を示す1枚として残っている。

トラックリスト

  1. A1 These Eyes 3:45
  2. A2 Pink Wine Sparkles In The Glass 2:13
  3. A3 I Found Her In A Star 2:36
  4. A4 Friends Of Mine 10:03
  5. B1 When You Touch Me 3:38
  6. B2 A Wednesday In Your Garden 3:20
  7. B3 Lightfoot 3:07
  8. B4 Love And A Yellow Rose 5:05
  9. B5 Maple Fudge 1:52
  10. B6 We're Coming To Dinner 2:43

動画プレイリスト

公開: 2026年11月
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