Tower Of Power - Urban Renewal (1974)
Tower Of Power『Urban Renewal』
米オークランド出身のブラス・ファンク/ソウル・グループ、Tower Of Powerが1974年に録音し発表した通算5作目のスタジオ・アルバム。ワーナー・ブラザース・レコードからのリリースで、USオリジナル盤の品番はBS 2834(ドイツ盤はWB 56 088)。録音とミックスはソウサリートの名門Record Plantで行われ、プロデュースはエミリオ・カスティーヨとバンド自身が担当した。
制作背景・エピソード
本作は、稀代のソウル・シンガーであるレニー・ウィリアムズが在籍した最後のスタジオ・アルバムとして知られる。また名ドラマーのデイヴィッド・ガリバルディが一時離脱していた時期にあたり、名曲「Willing to Learn」のみガリバルディがドラムを叩き、それ以外の多くの楽曲ではデイヴィッド・バートレットがドラムスを務めている。バックを固めるのは、フランシス・“ロッコ”・プレスティアの超絶フィンガーピッキング・ミュートベース、ブルース・コンテのタイトなギター、チェスター・トンプソンのオルガンやクラビネット、そしてエミリオ・カスティーヨ、スティーヴン・“ドック”・クプカ、レニー・ピケット、ミック・ジレット、グレッグ・アダムスらによる世界最強のホーン・セクションだ。
オープニングを飾る「Only So Much Oil in the Ground」は、1973年の第一次オイルショックを痛烈に風刺し環境問題への警鐘を鳴らしたプロテスト・ファンク。ほかにも切れ味抜群の「Maybe It'll Rub Off」や「Give Me the Proof」、深遠なバラード「Willing to Learn」「I Won't Leave Unless You Want Me To」、重量級インスト「Walkin' Up Hip Street」など隙のない楽曲が並ぶ。
時代の文脈
1973年の『Tower of Power』、1974年の『Back to Oakland』に続く黄金期の絶頂を締めくくる一枚。当時のエネルギー危機や社会情勢に対する鋭い視線と、ベイエリア・ファンクの極致とも言える緻密な16ビート・アンサンブルが幸福に結実した。米Billboard 200で最高22位、Top R&B Albumsチャートで最高6位を記録し、商業的にも大きな成功を収めている。
後世への影響
レニー・ウィリアムズ黄金期最後のスタジオ録音として、ファンク/ソウル史に刻まれる金字塔。Tower of Power Horn Sectionの精密かつ圧倒的なブラス・アレンジは、本作の成功を経てロックやポップスの現場でも引く手あまたとなり、現代のポピュラー音楽におけるホーン・アンサンブルの決定的な手本として参照され続けている。
レニー・ピケットのハイノート・サックス・ソロとロッコ・プレスティアのパーカッシブなベースが炸裂するファンク・ナンバーから、レニー・ウィリアムズの熱唱が胸を打つ極上のバラードまで、バンドの総合力が余すところなく発揮された傑作だ。
トラックリスト
- A1 Only So Much Oil In The Ground 3:46
- A2 Come Back, Baby 3:21
- A3 It's Not The Crime 1:45
- A4 I Won't Leave Unless You Want Me To 3:28
- A5 Maybe It'll Rub Off 3:15
- B1 (To Say The Least) You're The Most 2:28
- B2 Willing To Learn 4:35
- B3 Give Me The Proof 2:35
- B4 It Can Never Be The Same 4:43
- B5 I Believe In Myself 2:00
- B6 Walkin' Up Hip Street 5:30
動画プレイリスト
このアーティストについて
Tower Of Powerは、1968年にカリフォルニア州オークランドで結成されたファンク/ソウル・グループだ。中心になったのは、テナーサックスのEmilio Cas...
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