Durand Jones & The Indications - Durand Jones & The Indications (2016)
Durand Jones & The Indications『Durand Jones & The Indications』
Durand Jones & The Indicationsの2016年作『Durand Jones & The Indications』は、インディアナ大学ブルーミントン校で出会った学生たちが2012年に始めたバンドの初のアルバムである。デュラン・ジョーンズのリード・ボーカルと、アーロン・フレイザーのドラム兼ボーカルを軸に、ブレイク・ラインらが加わって結成され、オハイオ州のColemine Recordsから世に出た1枚。レーベル側も、ソウルを軸にした作品を送り出してきたことで知られる。
制作背景と録音の経緯
このアルバムは、ブルーミントンの民家の地下室で録音された。使用されたのはヴィンテージのTascam 4トラック・カセット・レコーダーで、制作費は500ドルを少し下回ったとされる。全体の制作費はわずか452.11ドル(ビール1ケース代を含む)とも伝えられ、極めて限られた条件の中で作られた作品である。
参加メンバーは、デュラン・ジョーンズ、アーロン・フレイザー、ブレイク・ライン、カイル・ホープト、ジャスティン・ヒューブラー。初回プレスは限定1000枚の透明ブルー・ヴァイナルでリリースされ、ティップオン仕様のゲートフォールド・ジャケットに収められたインディー盤として世に出た。
時代の文脈と作品の位置づけ
2010年代半ばは、Daptone Records周辺の流れを含むヴィンテージ・ソウル/ファンクの再興が世界的に定着していた時期で、Colemine Recordsも7インチ・シングルを中心に現行のアナログ・ファンクを積み重ねていた。そのカタログの中で、このデビュー作は最も大きな成功を収め、レーベルの存在を広く知らしめる作品になった。
バンドにとっても、これは大きな出発点となるアルバムである。のちのインタビューや紹介文では、2作目『American Love Call』が「本来作りたかった作品」と位置づけられている一方で、この2016年作は、まずグループの基盤を形にした初期の記録として愛され続けている。
曲の反響と後進への展開
収録曲の中では「Is It Any Wonder?」が特に知られている。アーロン・フレイザーがシルキーなファルセットでリード・ボーカルを取り、デュラン・ジョーンズの力強い歌と鮮やかな対比をなすスウィート・ソウルだ。発売後はソウル・コレクターやDJの間で口コミが広がり、即完売に至った。特に米西海岸のチカーノ・コミュニティを中心とするローライダー系のオールディーズ/スウィート・ソウル愛好家の間で、この曲がアンセム化したことでも知られる。
その反響を受けて、2018年にはDead Oceansと提携した全世界向けの拡大リイシューが実現した。カセットMTR録音によるコンプレッションの効いたドラムの鳴り、歪みを含んだオルガン、艶やかなギターのカッティングが本物のヴィンテージ・サウンドを形作っており、「Make A Change」や「Smile」のディープ・ファンクと「Is It Any Wonder?」のスウィート・ソウルの対比が際立つ。後年アーロン・フレイザーがダン・オーバックのプロデュースでソロ作を発表するなど、メンバーの飛躍の原点となった記念碑的一枚である。
トラックリスト
- A1 Make A Change 3:28
- A2 Smile 3:48
- A3 Can't Keep My Cool 4:19
- A4 Groovy Babe 3:11
- B1 Giving Up 5:07
- B2 Is It Any Wonder? 4:36
- B3 Now I'm Gone 5:39
- B4 Tuck 'N' Roll 2:56
動画プレイリスト
このアーティストについて
Durand Jones & The Indications
Durand Jones & The Indicationsは、アメリカ・インディアナ州ブルーミントンを拠点に2012年に結成された現代ソウル/R&Bグループだ。中心に...
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